今こそ、うつ病を正しく理解し適切な対応を
公開日時 2009/01/31 00:00
防衛医科大学校精神科学講座野村総一郎教授うつ病を取り巻く状況が変わってきた。厚生労働省の調査によれば、うつ病患者は10年前の約2倍に増加。その一方で、「新型うつ病」とよばれるタイプが話題になっている。そもそもうつ病とはどんな病気なのか、診断や治療はどのように行われるのか、今何が問題になっているのか。野村総一郎教授に話を聞いた。最近はいろいろなうつ病があるようですがうつ病には主に4つのタイプがあり、全体では気分障害と総称されます(表)。このうち古典的なタイプのうつ病が、メランコリー型うつ病(重苦しい気分が続き、いいことがあっても改善されない、罪の意識が強い、気分が朝に悪化するなど典型的なうつ症状がみられる)と双極性障害(かつての躁うつ病)です。一方、軽い抑うつ状態が2年以上続く気分変調症と、典...