大塚製薬 米国で精神医学分野のレジストリ研究開始 デジタルデバイスでバイタルなどのデータ収集
公開日時 2024/04/08 04:51
大塚製薬は4月5日、米国子会社がうつ病とメンタルヘルスの研究の推進を目指すレジストリ研究「My Mental Health Journey」を開始したと発表した。本研究は、うつ病を有する米国在住の18歳以上の成人が参加でき、参加者自身による定期的な自己評価情報やデジタルデバイスを用いたバイタルなどのデータ収集を行う。本研究から得られた知見は、大塚製薬の今後の精神医学分野の研究において、▽臨床試験デザインの設計、▽治験施設の選定、▽症状評価尺度の研究――などに役立てられる。
本研究は、ヘルスケアテクノロジー企業のVerily社が参加者の募集と運営を行う。
大塚製薬取締役兼米国子会社Otsuka Pharmaceutical Development & Commercialization, Inc.(OPDC)上級副社長兼医学責任者のジョン・クラウス氏は、「うつ病は世界的に大きな課題であり、多くの人が自分がうつ病であることや、うつ病の治療を受けていることを報告している」とした上で、「Verilyとの提携により、うつ病患者さんの実情をより深く理解することができ、うつ病患者さんを早期から支援する治療を提供することを目指す」とコメントしている。
大塚製薬は2019年からVerily社と提携して新たな臨床試験の手法を導入してきた。両社は今後、My Mental Health Journeyを拡大するとともに、参加者の同意のもとに得られたデータを蓄積して臨床試験や研究を行い、新しいデジタルバイオマーカーを開発することを計画している。