中医協・薬価専門部会は７月15日、新薬の値付けを行う薬価算定組織の加藤治文委員長からヒアリングを実施した。強く検討を求める項目として▽用法・要領を変更した新薬の取扱い▽配合剤の取扱い▽市場拡大採算提示の補正加算――の３点を提示した。

とくに配合剤については、2剤の１日薬価の合計で算定してきたが、「製造経費、流通経費などの節減が見込まれる」とし、算定ルールの変更を提案。すべての配合成分が単剤として薬価収載されていることなど一定条件に該当する配合剤については、１日薬価合計の一定割合の価格を基本として算定するなどと提案した。割合については、１日薬価合計の0.9倍から0.7倍が考えられるという。HIV薬についてはルール対象外にするとしている。

委員からは配合剤の問題点を指摘する声が続出。支払側の小林剛委員（全国健康保険協会理事長）は「特許切れ前になって配合意義を主張するのは、後発品阻害と思わざるを得ない。中医協として配合剤を促進するルールはいかがかと思う」と主張。診療側の山本信夫委員（日本薬剤師会副会長）も「配合剤は医療上評価されているが、保険医療上必要である意味などを議論するべき」とした。長野委員は「配合剤の批判は十分承知、理解している」とし、説明のあった方向で薬価のルールの議論を進めて欲しいとした。