【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

ソラフェニブ 日本人の進行性・転移性腎細胞がんへの長期服用で試験結果発表

公開日時 2009/09/22 18:30
分子標的薬ソラフェニブ(製品名:ネクサバール)に関する日本人の進行性・転移性腎細胞がんを対象にした長期服用の有効性、安全性を検討したフェーズ2試験の結果が9月21日からドイツ・ベルリンで開かれた第34回欧州臨床腫瘍学会(ESMO)・第15回欧州癌学会(ECCO)で発表された。筑波大学大学院の赤座英之教授(腎泌尿器科学・男性機能科学)が報告した。(21日ドイツ・ベルリン発・小沼紀子)
 
試験は131人(男性102人、女性29人)の進行性・転移性腎細胞がん患者を対象としたもので、プライマリーエンドポイントは奏効率(ORR=完全寛解〔CR〕+部分寛解〔PR〕)、セカンダリーエンドポイントは無増悪生存期間(PFS)、生存期間(OS)、安全性。
結果結果によると、ORRは19.4%で、既存のサイトカイン療法の約10%に比べても高い効果が得られたことが分かった。病勢安定(SD、67.4%)も含め高い効果を示した。SDの患者6人が約10ヵ月の服用継続後にPRに改善したことも分かった。また、PRの患者のうち32ヵ月以上その状態が持続した人が6人もおり、忍容性の高い薬剤であることも実証された。PFS(中央値)は7.9ヵ月、OS(中央値)が25.3ヵ月だった。
 
赤座教授◎長期服用の効果に期待 赤座教授
 
赤座教授は本誌の取材に対し、「一般的には進行性・転移性腎細胞がんの患者さんでは3カ月でPRの状態が止まってしまうが、ソラフェニブを服用した患者さんでは1年を経過してもPRの患者さんもいる。長く服用すればするほど効果が出る患者さんもいるということ」とコメントした。
途中で投与を中止した理由は、ほとんどが副作用と進行(PD)によるものだった。副作用ではグレード3以上のものはリパーゼの上昇(32.1%)、高血圧(16.8%)、手足皮膚反応(9.2%)などで、「医師が慣れていない手足皮膚反応を重大だと思い、投与を止めてしまうケースがある」と中止の理由を解説した。
 
プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
関連ファイル

関連するファイルはありません。

【MixOnline】キーワードバナー
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(3)

1 2 3 4 5
悪い   良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事

一緒に読みたい関連トピックス

記事はありません。
ボタン追加
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー