アルツハイマー病の期待の新治療法 ワクチン、抗体医薬の開発は難航
公開日時 2009/10/30 00:00
国立精神・神経センター葛原茂樹病院長高齢化の進展ともに増加傾向にあるアルツハイマー型認知症。その治療は、依然として根本原因を食い止めることのできない対症療法が中心となっている。一方で国内では複数の薬剤開発が進行中で、β-アミロイドの産生を抑制する治療薬や抗アミロイド抗体製剤など高い可能性を秘めた化合物が今後10年以内に上市され、治療環境の改善につながると期待されている。現在開発中の新薬の登場が治療上どのようなインパクトをもたらすのか。同疾患の治療上の課題、将来の治療法の展望について国立精神・神経センター病院の葛原茂樹院長に話を聞いた。アルツハイマー病とはどのような病気ですか。近年増加傾向にありますが、その背景について教えてください葛原病理学的には脳の中に「老人斑」というβ-アミロイドタンパク...