中医協は1月27日の総会で、DPCにおける高額で継続的な使用が求められる抗がん剤の取り扱いについて議論した。その結果、次期改定においては標準的なレジメンを新たに診断群分類点数表の中で分岐させることとし、抗がん剤を包括範囲から除外するかの判断は、4月以降、DPC評価分科会で検討することになった。
この日の議論では、診療側委員から、抗がん剤使用をめぐるレセプト審査についての意見が示された。標準的な化学療法が効かない末期がんの症例などで、医師の裁量権から、海外でのエビデンスなどを踏まえて抗がん剤が承認外で使用されるケースがあるとの指摘を踏まえたもの。特に、こうした承認外のレセプト審査は、個別対応が求められることが多い意見が見られた。これに対し遠藤会長は、「包括化すると医師の自由度が高まる。グレーゾーンとなるが、あえていまはグレーにしておいても良いのではないか」との見解を示した。