アステラス製薬は６月３日、米OSIファーマシューティカルズに対する株式公開買付け（TOB）が成立したと発表した。募集期限としていた２日（米国東部時間、以下同）までに、実質的に、発行済株式の約87％の応募があった。アステラスは、株主総会の手続きが必要ない略式合併に向けて、90％以上の株式保有を目指しており、７日（同）まで応募期間を延長する。

アステラスとOSI社は５月16日（同）に、OSI社株を１株57.50ドルで買い付ける最終契約を締結。アステラスが全株式を取得した場合、買収額は約40億ドルとなる。アステラスによるOSI社の買収は、重点領域のがん領域の強化が狙い。抗がん剤「タルセバ」や開発品に加え、米国でのがん領域における創薬、開発、商業化までの事業基盤を獲得できる。