エーザイ 不眠症治療薬SEP-190を年度内申請へ
公開日時 2010/09/16 04:00
エーザイは9月15日、日本人を対象とした不眠症治療薬SEP-190(一般名:エスゾピクロン)の2つの臨床試験から同剤の有効性・安全性が確認されたとし、今年度内に新薬承認申請すると発表した。同剤は米セプラコール社(大日本住友製薬の米国子会社)が創製した非ベンゾジアゼピン系のGABA-A受容体作動薬。米国では04年12月にFDAより承認を取得し、05年4月から製品名「LUNESTA」として販売を行っている。
SEP-190は、①原発性不眠症(第2/3相)②不眠症(第3相)――を対象に2つの日本人対象の臨床試験を行った。成人の原発性不眠症患者72人を対象とした試験では、終夜睡眠ポリグラフ検査と就床から入眠までの時間(睡眠潜時)をプラセボと比較したところ、入眠までの時間を統計学的に有意に短縮していることがわかった。一方、成人および高齢の慢性不眠症患者325人を対象とした試験では、長期投与の安全性を評価したところ、良好な安全性プロファイルが確認された。
日本では国民の約4~5人に1人が睡眠障害で悩んでいるとされ、今後も増えると予測される。同社としては、SEP-190の早期承認取得に取り組むほか、神経領域の製品ラインナップを強化することで、患者のベネフィットの向上に貢献する考えを強調している。