米・マクニールがまたもタイレノールなど自主回収
公開日時 2011/01/21 04:00
米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)子会社のマクニール・ヘルスケアは、1月14日、消炎鎮痛剤Tylenol、抗ヒスタミン剤Benadrylなど9品目について、自主回収を開始したと発表した。
回収対象製品は、米国、カリブ海沿岸諸国、ブラジルで流通している。回収の理由は、同社のフォートワシントン(ペンシルバニア州)工場で、対象製品の生産工程で、洗浄が十分でなかったか、洗浄の記録が不備だったことが判明したためとしている。同社は、品質に問題はないと説明している。
マクニール・ヘルスケアの製品については、製造工程の問題で回収が相次ぎ、09年4月、9月に同社による製品回収問題についての連邦議会公聴会が開かれた。
9月には、J&JのBill Weldon CEOは、同社の製造工程の不備を認め、工場の改善に努力する意向を示していた。
10年7月に、マクニール・ヘルスケアは、同社工場の品質管理改善計画である「包括的行動計画」をFDAに提出、現在、その実行段階にあるところだった。
米メディアの報道によると、今回の回収対象は4000~5000万パッケージに上るという。同社業績への影響も不可避だが、信頼回復の矢先の回収だけに、米世論の同社への批判が高まりそうだ。