３月11日付で薬価収載された新薬の発売日は、本誌の取材では、４月以降とするところが散見されるが、今回の大震災が直接影響しているということではなかった。その中で、ヤンセンファーマの新規認知症薬レミニールは「速やかに発売すべく準備を進めている」というが、震災による流通などの影響をみて、当初どおりの発売日でよいか検討しているという。なお、もう１つの新規認知症薬である第一三共のメマリー錠は３月18日に発売する。

厚生労働省は11日付で新薬13成分31品目を薬価収載した。本誌取材で分かった収載品目の発売日は以下のとおり（一部未定）。３月中の発売を予定しているのが４製品。４月以降の発売予定としているのが現時点で４製品あるが、発売日未定の製品でも多くは４月以降とみられる。

３月11日発売
▽アリクストラ皮下注５mg、同7.5mg（フォンダパリヌクス、グラクソ・スミスクライン）：「急性肺血栓塞栓症及び急性深部静脈血栓症の治療」薬価５mg3380円（0.4mL１筒）、7.5mg4423円（0.6mL１筒）
▽ビダーザ注射用100mg（アザシチジン、日本新薬）：「骨髄異形成症候群」薬価100mg４万9993円（１瓶）

３月14日発売
▽ステラーラ皮下注45mg（ウステキヌマブ遺伝子組換え、ヤンセンファーマ）：「既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症乾癬」薬価45mg42万6552円（0.5mL１筒）　（１日薬価5078円）
▽プラザキサカプセル75mg、同110mg（ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩、日本ベーリンガーインゲルハイム）「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」
薬価75mg132.60円、110mg232.70円（いずれも１カプセル）

３月18日発売
▽メマリー錠５mg、同10mg、同20mg（メマンチン塩酸塩、第一三共）効能・効果「中等度及び高度アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」
薬価５mg133.90円、10mg239.20円、20mg427.50円（いずれも１錠）　（１日薬価427.50円）

４月以降発売
▽エディロールカプセル0.5μg、同0.75μg（エルデカシトール、中外製薬）「骨粗鬆症」薬価0.5μg68.50円、0.75μg98.80円（いずれも１カプセル）　（１日薬価98.80円）４月11日発売予定
▽アクレフ口腔粘膜吸収剤200μg、同400μg、同600μg、同800μg（フェンタニルクエン酸塩、田辺三菱製薬）「強オピオイド鎮痛剤を定時投与中のがん患者における突出痛の鎮痛」薬価200μg951.10円、400μg1729.20円、600μg2179.30円、800μg2502.50円（いずれも１本）４月以降発売予定
▽シュアポスト錠0.25mg、同錠0.5mg（レパグリニド、大日本住友製薬）「２型糖尿病における食後血糖推移の改善」薬価0.25mg32.50円、0.5mg57.80円（いずれも１錠）　（１日薬価173.40円）４月中頃発売予定
▽ロミプレート皮下注250μg調製用（ロミプロスチム、協和発酵キリン）：「慢性特発性血小板減少性紫斑病」
薬価250μg６万7972円（１瓶）４月中頃発売予定

発売日未定
▽ソニアス配合錠LD、同HD（ピオグリタゾン塩酸塩とグリメピリド、武田薬品）：「２型糖尿病（ただし、ピオグリタゾン塩酸塩及びグリメピリド併用による治療が適切と判断された場合に限る）」薬価LD１錠84.60円（１日薬価同じ）、HD１錠158.00円（１日薬価同じ）14日処方制限から除外。
▽フェブリク錠10mg、同20mg、同40mg（一般名：フェブキソスタット、帝人ファーマ）：「痛風、高尿酸血症」薬価10mg31.10円、20mg56.40円、40mg106.60円（いずれも１錠）
▽オルベスコ100μgインヘラー56吸入用（シクレソニド、帝人ファーマ）：「気管支喘息の小児用量」
薬価5.6mg3.3glキット1835.60円
▽レミニール錠４mg、同８mg、同12mg、OD錠４mg、同８mg、同12mg、内用液４mg／mL（ガランタミン臭化水素酸塩、ヤンセンファーマ）「軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」
薬価４mg119.60円、８mg213.80円、12mg271.00円（いずれも１錠）、４mg／mL107.30円　（１日薬価427.60円）