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新薬4製品 5月20日収載へ バイエルの低用量ガドリニウム造影剤・アムベルビストなど

公開日時 2026/05/14 04:50
中医協総会は5月13日、新薬4成分11品目の薬価収載を了承した。収載日は5月20日の予定。収載予定品目の中にはバイエル薬品のMRI用の低用量ガドリニウム造影剤・アムベルビスト静注や、ドラッグ・ロスの該当品目として開発されたウルトラジェニクスジャパンの長鎖脂肪酸代謝異常症(LC-FAOD)治療薬・ドジョルビ内用液がある。

ドジョルビは、市場性加算(I)(A=15%)などの補正加算がついたが、原価開示度50%未満ということで加算ゼロとなった。同剤は例外的に14日の処方制限ルールを適用しない。

このほかの収載予定品目は、2月19日に承認され4月収載をスキップしていたIPSENの進行性骨化性線維異形成症治療薬・ソホノスカプセルと、25年6月に承認され、これまで収載されていなかった骨髄線維症治療薬・インレビックカプセルとなる。

このうちインレビックは、ブリストル マイヤーズ スクイブが製造販売承認を取得したのち、今年2月27日付でレコルダティに製造販売承認が承継されたもの。この日の中医協総会資料にも、「企業における品目の承継及び供給体制構築に時間を要したことから、今回の収載希望となった」と書かれている。

◎ジョエンジャ、ハイツエキシン、イムルリオの収載なく

一方、5月収載が見込まれていた、▽活性化PI3Kδ症候群(APDS)に対するPI3K阻害薬・ジョエンジャ錠(オーファンパシフィック)、▽卵巣明細胞がんに対するPI3Kα阻害薬・ハイツエキシン錠(海和製薬)、▽3月収載、4月収載をスキップしていた乳がんに対する選択的エストロゲン受容体分解薬(SERD)・イムルリオ錠(日本イーライリリー)――は収載予定品になかった。

5月20日付で収載される製品は以下の通り(カッコ内は成分名と薬価収載希望会社)。投与経路・薬効分類順。

ソホノスカプセル1mg、同カプセル1.5mg、同カプセル2.5mg、同カプセル5mg、同カプセル10mg(パロバロテン、IPSEN)
薬効分類:399 他に分類されない代謝性医薬品(内用薬)
効能・効果:進行性骨化性線維異形成症
薬価:
1mg1カプセル 46,062.10円
1.5mg1カプセル 57,114.90円
2.5mg1カプセル 95,190.70円
5mg1カプセル 190,381.30円
10mg1カプセル 355,689.50円
市場予測(ピーク時4年後):投与患者数12人、販売金額6.3億円

加算:
有用性加算(II)(A=10%)「副腎皮質ステロイド等の既存の治療方法では効果が不十分な患者群において本剤による有効性が認められており、本邦において進行性骨化性線維異形成症に係る効能・効果を有している薬剤はなく、標準的治療法が確立されていない重篤な疾病であることから、有用性加算(II)(A=10%)を適用することが適当と判断した」
市場性加算(I)(A=10%)「本剤は希少疾病用医薬品に指定されていることから、加算の要件を満たす」
なお、製造原価開示度50%未満のため、加算係数はゼロ。

革新的新薬薬価維持制度への該当性:該当する(主な理由:希少疾病用医薬品として指定)
費用対効果評価:該当しない

レチノイン酸受容体ガンマ作動薬で、国内初の進行性骨化性線維異形成症(FOP)に対する治療薬。ソホノスは成人、及び8歳以上の女児、10歳以上の男児のFOPに対し、規定の用量を1日1回食事中又は食直後に経口投与で用いる。

FOPは、異常な骨形成が持続的かつ恒久的に進行する希少骨疾患で、進行性の運動機能低下と平均余命の短縮を引き起こす。

ドジョルビ内用液100%(トリヘプタノイン、Ultragenyx Japan)
薬効分類:399 他に分類されない代謝性医薬品(内用薬)
効能・効果:長鎖脂肪酸代謝異常症
薬価:100%500mL1瓶 734,770.00円
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数276人、販売金額36億円

加算:
有用性加算(II)(A=5%)「本剤は、本邦において、長鎖脂肪酸代謝異常症に係る効能・効果で初めて承認された薬剤であり、長鎖脂肪酸代謝異常症に対する既存の治療方法では充分な効果が期待できない患者も含め、有効性が認められていることから、有用性加算(II)(A=5%)を適用することが適当と判断した」
市場性加算(I)(A=15%)「本剤は希少疾病用医薬品に指定されていることから、加算の要件を満たす。本剤の有効性及び安全性を検討する目的で実施された臨床試験において、日本人患者は組み入れられていないものの、患者数の少ない疾患であり、ドラッグ・ロスに該当するとされていた品目での開発がなされた経緯も踏まえ、加算率は15%が適当と判断した」
なお、製造原価開示度50%未満のため、加算係数はゼロ。

革新的新薬薬価維持制度への該当性:該当する(主な理由:希少疾病用医薬品として指定)
費用対効果評価:該当しない
例外的に14日間の処方日数の制限は設けない。

高度に精製された合成中鎖脂肪酸。体内で長鎖脂肪酸をエネルギーに変換することができない長鎖脂肪酸代謝異常症(LC-FAOD)患者に対して、迅速かつ効率的なエネルギー源となる。LC-FAODは、体内で脂肪からエネルギーを生成するための代謝プロセスに関わる酵素異常により様々な問題が生じる先天性疾患。国内の患者数は最大で2270人に上ると考えられている。国内でLC-FAODに対して承認された治療薬はなく、ドジョルビが初となる。

条件付き承認制度に基づく承認で、承認条件は、▽医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること、▽本疾患の患者を対象に実施中の国際共同試験を適切に実施し、当該試験の成績が得られた際には、当該成績を速やかに提出するとともに医療現場に適切に情報提供すること――となる。

インレビックカプセル100mg(フェドラチニブ塩酸塩水和物、レコルダティ・レア・ディジーズ・ジャパン)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬(内用薬)
効能・効果:骨髄線維症
薬価:100mg1カプセル 11,137.40円(1日薬価:44,549.60円)
市場予測(ピーク時9年後):投与患者数197人、販売金額32億円

加算:市場性加算(I)(A=5%)「本剤は希少疾病用医薬品に指定されていることから、加算の要件を満たす。本剤は優先審査の対象とはされていないことから、5%が妥当と判断した」

革新的新薬薬価維持制度への該当性:該当する(主な理由:希少疾病用医薬品として指定)
費用対効果評価:該当しない

JAK2阻害剤。骨髄線維症(MF)は、造血幹細胞の異常な産生亢進による骨髄の線維化等が認められる骨髄増殖性腫瘍。国内患者数は約2000人と推定されている。用法・用量は、「通常、成人には1回400mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する」。

ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が25年6月に骨髄線維症の効能・効果で製造販売承認を取得した。その後、同年12月にBMSグループとレコルダティが、レコルダティが日本の製造販売権を取得することで合意し、26年2月にレコルダティに製造販売承認が承継された。

なお、国内で承認されているMF治療薬には、ノバルティスファーマのJAK1/2阻害剤・ジャカビ錠や、グラクソ・スミスクラインのJAK1/2及びACVR1阻害剤・オムジャラ錠がある。

アムベルビスト静注2mL、同静注シリンジ5mL、同静注シリンジ7.5mL、同静注シリンジ10mL(ガドクアトラン水和物、バイエル薬品)
薬効分類:729 その他の診断用薬(体外診断用医薬品を除く。)(注射薬)
効能・効果:磁気共鳴コンピューター断層撮影における下記造影:脳・脊髄造影、躯幹部・四肢造影
薬価:
25.79%2mL1瓶 2,261円(1日薬価:5,653円)
25.79%5mL1筒 4,930円
25.79%7.5mL1筒 7,098円(1日薬価:4,732円)
25.79%10mL1筒 9,193円
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数69.3万人、販売金額46億円

加算:
有用性加算(II)(A=5%)「国内外の各種ガイドラインにおいて、腎機能障害患者や小児を含めた適応可能な患者に対しては、低Gd用量製剤の使用が推奨されており、低Gd用量の造影剤である本剤は標準治療に位置づけられると考えられることから、有用性加算(II)(A=5%)を適用することが適当と判断した」
小児加算(I)(A=15%)「本剤は小児に係る用法・用量が明示されていることから、加算の要件に該当する。小児に使用可能な既収載品が存在するものの、臨床試験における日本人の組入れ数や、本邦が世界に先駆けて初めての承認となったこと、PMDAによる小児用医薬品開発計画確認相談における確認を経て成人と小児の同時開発がなされたこと等を踏まえ、加算率は15%が適当と判断した」

革新的新薬薬価維持制度への該当性:該当する(主な理由:加算適用)
費用対効果評価:該当しない

磁気共鳴コンピューター断層撮影(MRI)用の環状型ガドリニウム造影剤で、既存の環状型ガドリニウム造影剤に比べ、ガドリニウム用量を60%低減する低用量製剤。生涯にわたって複数回のMRI検査を受ける成人患者や小児患者にとって、生涯の曝露量を低減する。

用法・用量は「通常、成人及び小児には、0.1mL/kgを静脈内投与する」。再審査期間は、新有効成分含有医薬品として8年だが、小児開発に係る必要性が認められる(小児を対象とした試験について治験計画届が提出され、実施済み)ことから、2年延長して10年。
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