英NICEのガイダンス案 糖尿病性黄斑浮腫にルセンティスを推奨せず
公開日時 2011/07/21 04:00
英国立臨床評価研究所(NICE)は、7月15日、ノバルティスのVEGF(血管内皮増殖因子)阻害剤ルセンティス(ラニビズマブ)について、糖尿病性黄斑浮腫の治療薬としてNHS(国民保健サービス)での使用を推奨しないとする最終ガイダンス案を公表した。
NICEの独立評価委員会(IAC)は、同剤を推奨しない理由として、製薬企業による費用対効果モデルは既存の標準治療であるレーザー光凝固療法とルセンティス単剤療法を比較した場合の増分費用対効果(ICER)を過小評価し、同モデルではNICEが想定するNHSの資源を使用する範囲を超えるためだと説明している。
ルセンティスは、NHSでは、すでに加齢黄斑変性症(AMD)の治療薬としては推奨されている。関係者は同案について意見などを提出でき、意見が採用されればガイダンスの内容は変更される。NICEは最終ガイダンスを8月には発行する計画。