エムスリー Web講演会サービスを本格開始 すでに5社が正式発注
公開日時 2011/09/05 04:00
エムスリーは9月2日、製薬企業が企画する講演会に医師が自宅などのパソコンを利用して参加できる「Web講演会」のサービスを本格的に開始したと発表した。Web講演会では、放送スタジオなどで演者がリアルタイムで講演し、医師がエムスリーのサイト上で視聴する仕組み。視聴中に演者に質問し回答を得られるほか、サイト上にあるボタンをクリックするだけでMR訪問や資料請求の依頼もできる。録画も一定期間放映する。地方在住の医師のほか、近隣であっても講演会場に出向く時間が省けるため、医師の評判は上々という。
エムスリーによると、現時点で内外資5社から正式発注を受けており、平日の夜であればほぼ毎日、何かしらのWeb講演会が開催されているという。特に大手外資の利用が多いようだ。
エムスリーの登録医師(約20万人)がWeb講演会に参加できる。製薬企業側がWeb講演会に参加してほしい医師の属性などを提示し、エムスリーがそれに合致する医師に各種チャネルを通じて講演会の開催を告知し集客する。Web講演会を視聴した医師のうち、氏名などの情報を企業側に提供することを許諾した人については、“視聴者情報”として企業側に開示する。MRの訪問機会の向上にも一役買いそうだ。
◎Web講演会の医師1人当たりのコスト 5000円~1万円程度
Web講演会は100万円から利用できる。ただ、この場合は参加医師数が200人までで、かつ開催告知とエムスリーのサイト利用料のみとなる。このため放送スタジオなどは別途調達する必要がある。エムスリーの提携先企業の放送スタジオを利用する場合は、参加医師数200人までで費用は210万円からとなり、参加医師が201人以降は1人当たりで課金する。
エムスリーによると、Web講演会を活用した場合の医師1人当たりのコストは5000円~1万円程度という。一般的に従来の講演会の場合は、交通費などを含めて医師1人当たり数万円かかるとされ、Web講演会は費用対効果にも優れるようだ。