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世界の大型医薬品ランキング2011年版 バイオ医薬品が躍進 上位6製品の半数

公開日時 2012/08/07 04:02

セジデム・ストラテジックデータのユート・ブレーン事業部がこのほど発表した「世界の大型医薬品売上高ランキング2011年版」によると、抗リウマチ薬ヒュミラが昨年の10位から4位に順位を上げ、レミケード(3位)、エンブレル(6位)を含むバイオ製剤が、トップ6製品のうち半数を占めた。1位は高脂血症薬リピトール、2位は抗血小板薬プラビックスで昨年と同じ。01年から11年間はリピトールがトップの時代が続いたが、特許切れやジェネリックの登場により、12年からはバイオ医薬品がトップとなり、時代が大きく変わるとも予測している。

 

上位製品の売上高、前年同期からの推移をみると、首位のリピトールは10%減の108億6000万ドル、プラビックスが3%増の97億2900万ドルとなった。一方、上位10製品のうち、3位のレミケード(12%増、90億1600万ドル)のほか、ヒュミラ(22%増、82億4200万ドル)、5位の高脂血症薬クレストール(16%増、79億1900万ドル)、10位の統合失調症薬セロクエル(10%増、61億8700万ドル)の4製品が2ケタ増で大幅伸長した。

 

◎ジャヌビアが15位にランクイン 前年比45%の大幅増に

 

世界で40億ドルを超えた超大型品は、09年に20、10年に21と推移したが、11年は4品目増えて25となった。売上高合計は10年の21製品で1341億4000万ドルだったが、11年の25製品は1534億9000万ドルとなり、14.4%増加。一方で、20~40億ドルの製品は10年の36から、11年には30に減少し、11年は40億ドルを超える超大型品への集中がさらに進んだという。
今回新たに加わったのは、2型糖尿病薬でDPP-4阻害薬ジャヌビア、抗うつ剤でSNRIサインバルタ、小児肺炎球菌ワクチンのプレベナー、多発性硬化症薬コパキソン、COPD治療薬スピリーバの5製品。なかでも、ジャヌビアは上位25位の製品中で最も高い伸びを示し、45%増の50億9500万ドルに成長した。

 

一方、躍進著しいバイオ製剤は25製品中8製品。ロシュの大型3製品(抗がん剤リツキサン、アバスチン、ハーセプチン)のドル換算値が減少した影響で、8製品の合計額は10年の508億9000万ドルから11年には4.1%増の529億8000万ドル増えた。これに対し、バイオ医薬品以外の低分子薬は、3.1%増の1005億1000万ドルだった。

 

◎12年の首位はレミケードかヒュミラと予測

 

上位製品の今後の推移(予想)をみると、リピトールが米国で11年に特許が切れ、プラビックスも米欧でジェネリックが登場し、ともに売上減が見込まれることから、12年のトップ製品にはレミケードかヒュミラが躍り出ることが予想されるという。
また、9位のARBディオバン、10位のセロクエル、11位の抗喘息薬シングレア、18位の統合失調症薬ジプレキサ、19位の抗潰瘍剤ネキシウム、20位のARBブロプレス/アタカンド、25位の2型糖尿病薬アクトスは、12年には特許切れの影響で減収が見込まれるとしている。調査データによると、上位の低分子医薬品は特許切れにより、今後も売上が減少する製品が多く、医薬品市場は11年を一つのピークとして、12年から大きく変化する様相を呈しており、「それに対応できないメーカーは生き残れない」との見方を示している。

 

上位25製品の売上高ランキング こちら


 

 

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