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中外製薬 浮間工場のバイオ原薬製造棟「UK4」を公開 一貫内製化で「スピードとフレキシビリティに強み」

公開日時 2024/05/17 04:49
中外製薬は5月16日、浮間工場(東京都北区)で2024年1月から新たに稼働したバイオ原薬製造棟「UK4」を報道陣に公開した。ファースト・イン・ヒューマン(FIH)試験用の治験薬製造に特化し、環境への配慮を意識した造りが特徴。田熊晋也執行役員生産技術本部長は「UK4の稼働で臨床開発のスケジュールに柔軟に対応でき、製造におけるスピードとフレキシビリティを得られる点が大きな強みだ」と強調した。

◎UK4 初期臨床開発用治験薬に特化 シングルユースシステムで稼働率向上

UK4は延べ床面積約3700平方メートルで、2000リットルの培養槽2基と精製1ラインを備える。初期臨床開発用の治験薬製造に特化し、製造ラインは使い切りを前提としたプラスチックバッグを培養槽に用いるシングルユースシステムを導入。ステンレスタンクとは異なり、ロットや製剤ごとに容器を変えることで、洗浄や滅菌のコストや手間を削減できて稼働率の向上につながる。また、電力をエネルギー源とするヒートポンプの導入や再生エネルギー電力の購入などによりCO2やフロン類の削減を推進した。

◎内製化で研究・TR・臨床開発部門と連携容易に 生産技術蓄積もメリット


中外製薬は成長戦略「TOP I 2030」で、初期臨床開発から上市後初期に至るまで一貫した内製可能な体制の実現を掲げる。UK4建設の狙いについて、中外製薬工業の鎌田謙次社長は「パイプラインが充実していく中で、色々な治験薬をスピーディに継続的に作っていく必要がある。スケジュールも流動的な中で、製造ラインを素早く切り替えることができることが求められていた」と説明。内製化により、研究・トランスレーショナルリサーチ(TR)・臨床開発など各部門との連携もしやすくなり、生産技術の蓄積につながるメリットもあるという。一方で、安定供給の観点では、上市後5年をめどに外製を含めたデュアルサイトでの商用生産も戦略的に行うとしている。

◎教育・訓練と生産スケジュールを統合管理 DXで人員配置を効率化

製造工程のDX化も進めており、作業者の教育・訓練システムや生産スケジュールを統合的に管理。連携させることで生産計画に応じて作業資格を有する人員の自動配置を行うなど効率化を進めている。他工場への展開や、将来的にAIなどを活用したデータ活用の高度化にも取り組むとしている。

◎バイオ医薬品生産・製薬機能強化へ投資続々 「技術力ではロシュと対等なレベル」

バイオ医薬品の生産・製薬機能強化では、同じ浮間工場にあるバイオ原薬製造棟「UK3」の生産能力向上や脱フロン化に向けた追加投資も23年12月に発表。宇都宮工場(宇都宮市)でも生産基盤の強化を進めている。ロシュグループ内での位置付けについて報道陣に問われた田熊本部長は「20年前は明らかに追いかける立場だったが、我々も複数の製品の上市など経験を積んできた。スケール面などでまだロシュが大きい面はあるが、技術力に関しては対等な議論ができるレベルまで向上している」と自信をのぞかせた。
 
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