GSK 喘息治療剤レルベアを発売 ICS/LABAで初の1日1回吸入タイプ
公開日時 2013/12/10 03:52
グラクソ・スミスクライン(GSK)は12月9日、気管支喘息に用いる配合剤レルベア100エリプタと同200エリプタを発売したと発表した。吸入ステロイド剤(ICS)フルチカゾンフランカルボン酸エステルと長時間作動型吸入β2刺激薬(LABA)ビランテロールの配合剤で、ICS/LABA配合剤初の24時間効果が持続する1日1回吸入タイプ。エリプタはふたを開ける1つの動作のみで吸うことが可能な吸入器となっている。
適応は、ICSとLABAの併用が必要な気管支喘息。通常、レルベア100エリプタを1日1回1吸入し、症状に応じてレルベア200エリプタを同様に1吸入する。薬価はレルベア100エリプタが14吸入用1キット2816.80円、200エリプタが同3143.90円で、中医協資料によると、ピーク時に240億円(患者数130万人)の売り上げを見込む。
GSKは喘息治療薬として、レルベアと含有成分が異なる1日2回吸入タイプのICS/LABA配合剤(アドエア)を07年から発売しており、同製品の12年売上は薬価ベースで503億円だった。レルベアは、アドエアより抗炎症作用が強力で、1日1回の吸入で済むため、効果・簡便性の向上が見込まれる。 気管支喘息は気道の慢性炎症や狭窄を特徴とする疾患で、特に夜間から明け方に喘鳴胸痛や呼吸困難などの症状を伴う。日本の気管支喘息の推定罹患率は人口の8%で、この疾患による死亡は1874人(12年時点)と報告されている。
なお、同剤は英国GSKと米国Theravance社の提携によりグローバルで開発されており、米国では5月に慢性閉塞性肺疾患(COPD)の適応で承認を受け、欧州では喘息とCOPDの適応で先月承認されている。