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ディオバン問題 SMART研究論文Diabetes Careが撤回へ 柏木病院長は辞意

公開日時 2014/01/21 03:52

滋賀医科大学は1月20日、ARB・ディオバン(一般名:バルサルタン)をめぐる臨床研究「SMART」について、米国糖尿病学会誌「Diabetes Care」が撤回することを研究者側に通知したことを明らかにした。同研究の主任研究者である滋賀医科大学理事・病院長の柏木厚典氏は同日開かれた臨時役員会で、責任の重要性を踏まえて辞意を表明した。ただ、柏木氏は、正確なデータを用いて再解析した結果について、再投稿する意向も表明したとしている。


滋賀医科大学は、Diabetes Care誌から1月17日に同内容の通知を受け取った。同大は、Diabetes Care誌からの求めに応じ、研究行動規範委員会(委員長:服部隆則副学長)の調査結果を提供。この結果を踏まえて、Diabetes Care誌は、科学論文として不適切として、同論文を撤回したという。なお、研究行動規範委員会の調査結果では、微量アルブミン尿(尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR))についてカルテデータと論文データとの不一致が10.1%あることが明らかになっており、「科学論文としては不適切である」としている。


同大学は、「この通知を真摯に受け止め、今後、臨床研究の公明性確保に一層努める」とした。開始時期は未定ながら、現在進行中の臨床研究も含めた、すべての臨床研究に携わる医師、CRCなどに臨床研究を義務付ける方針という。


SMART研究は、高血圧を合併した2型糖尿病患者150例を対象に、微量アルブミン尿の改善作用をARB・バルサルタンとCa拮抗薬・アムロジピンの2群で比較した多施設共同試験。試験結果から、微量アルブミン尿(アルブミン/クレアチニン比=ACR)の変化率から、バルサルタン群で有意に改善したことが示されている。


なお、ノバルティスファーマは、SMART研究を含む、ディオバン関連の資材については、2013年5月20日から使用していないとしている。

【訂正】下線部に誤りがありました。訂正いたします。(2014年1月21日 12時修正済)

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