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米FDA リーシュマニア症にImpavidoを承認

公開日時 2014/04/04 03:50

米食品医薬品局(FDA)は3月19日、熱帯病であるリーシュマニア症治療薬Impavido(miltefosin)を承認した。リーシュマニア症は、リーシュマニア原虫によって引き起こされ、同原虫を持ったサンチョウバエが人を刺すことで媒介、感染する。同疾患は、熱帯および亜熱帯での罹患率が高く、米国では、主に同地域への渡航者の感染が多い。


Impavidoの適応は、内臓を傷害する内臓リーシュマニア症、皮膚を傷害する皮膚リーシュマニア症、および鼻腔や咽頭を傷害する粘膜リーシュマニア症の3つである。同剤は、皮膚リーシュマニア症および粘膜リーシュマニア症の治療薬としては初めてのFDA承認薬となる。


FDAは同剤について、リーシュマニア症にはアンメットメディカルニーズがあること、重篤な疾患であること、また、同剤が安全性・有効性で有意に改善を示したことなどを考慮、迅速審査、優先審査および希少疾病薬の指定を行った。


同剤の製造業者Paladin Therapeutics社(本社:カナダ・モントリオール)は、FDAから「熱帯病優先審査バウチャー」(Tropical Disease Priority Review Voucher)を取得した。これは、2007年のFDA修正法で規定されたもので、一定の熱帯病の予防・治療を目的とした新医薬品および生物製剤の開発を促進する目的をもち、当該製薬企業に対する優先審査など優遇策を設ける制度。


Impavidoの安全性・有効性は、4本の臨床試験で検証された。同剤投与群合計547例とプラセボもしくは対照薬投与群合計183例を比較対照、同剤は、内臓リーシュマニア症、皮膚リーシュマニア症および粘膜リーシュマニア症いずれにも良好な安全性・有効性を示した。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のEdward Cox抗菌剤製品部長は、「本日の承認は、FDAが熱帯病の治療オプションを提供することに関与していることを象徴するもの」とコメントした。同剤の枠組み警告では、患者および医療関係者に対して、同剤の服用で胎児を傷害する恐れがあるため、妊婦への投与を禁じていることを呼び掛けている。


同剤の主な副作用は、悪心、嘔吐、下痢、頭痛、食欲減退、眩暈、腹痛、掻痒、肝酵素(トランスアミナーゼ)やクレアチニン値の上昇など。
 


 

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