製薬協 臨床研究支援 奨学寄附金ではなく契約型へ
公開日時 2014/04/24 03:50
データ改ざんなどが指摘された降圧薬・ディオバン(一般名:バルサルタン)の臨床研究における問題を受け、日本製薬工業協会(製薬協)は4月22日、自社医薬品に関する臨床研究に対する資金提供の支援方法について、今後奨学寄附金を用いないことを明記した通知を会員各社に出した。
「製薬企業による臨床研究支援の在り方に関する基本的考え方」と題した通知では、①自社医薬品に関する臨床研究に対する資金提供や物品供与などの支援は、契約により実施すること、②研究者の独立性の重要性を認識し、利益相反に十分留意の上支援を行うこと―とした。
自社医薬品に関する臨床研究については、奨学寄附金は今後自社医薬品に関する臨床研究に対する資金提供の支援方法としては用いないことを明記した。現在臨床研究が行われていることを知った場合は、できる限り早期に契約に切り替えることも求めた。
また、奨学寄附金の提供に際しては、社内の営業部門から独立した組織で、利益相反を十分確認の上決定することとし、寄附の経緯などの記録を作成し、保管することとした。
臨床研究に関する労務提供については、データ解析業務等研究結果や研究の中立性に疑念を抱かせるような労務提供は行わないことも求めた。