慶應義塾大学 名誉教授 田中 滋 氏
公開日時 2015/04/30 00:00
地域医療構想で変わる病院経営病院経営者の手腕問われる時代に担うべき自院の機能を客観データから判断「政策が医療提供体制を決めるのではない。都道府県が、構想区域ごとに、地域の実状に見合った医療提供体制や国保のあり方などを考え、選択することになる」――。慶應義塾大学の田中滋名誉教授は、こう語る。2025年の超高齢化社会に向けて、各都道府県は今年度から地域医療構想策定に向けた議論をスタートさせる。地域単位での人口の増減や患者の受療行動などを分析し、二次医療圏ごとに医療機能に応じた必要病床数を推計することで、地域特性に応じた医療サービスを地域住民に提供できる体制を構築する。一方で病院経営者も、2025年の医療提供体制に照準を合わせ、自院の戦略を立案しなければ、地域で生き残れない時代となった。田中名誉教...