バリューベース・ヘルスケア(VBHC)が医療と病院経営を救う
公開日時 2015/11/30 00:00
ボストンコンサルティンググループパートナー北沢真紀夫前回「我が国病院経営を巡る新たな現実」の中で、医療機関の経営が急速に悪化していることを示し、今後予想される政策の変化の方向性として、適正な病床機能や病床数への誘導、自治体による国民医療費の管理、アウトカムデータ活用による医療機関の競争促進、をあげた。諸外国では既にこうした政策が導入されており、その根底にあるのが「バリューベース・ヘルスケア(VBHC)」という考え方である。今回は、このVBHCの考え方と進化について海外の事例を交えながら概説したい。こうした基本思想を理解しておくことは、個別施策やそのインパクトを論じるためにも、医療機関や製薬企業が取るべき方向性を見誤らないためにも重要だと筆者らは考えている。医療の価値基準の変化まず、医療の価値...