臨床研究法案法制化で変わる臨床研究
公開日時 2016/05/31 00:00
医師へのモニタリング、利益相反管理求める製薬企業に資金提供公表求める日本の臨床研究が大きく変わろうとしている。政府提案の「臨床研究法案」は、製薬企業が資金提供する臨床試験や、未承認・適応外薬を対象とした臨床研究について、実施する研究者に、カルテとデータの一致を確認する“モニタリング”や利益相反管理の遵守を義務付ける。一方、資金を提供する製薬企業などには、公表制度を定める。法律を厳守しない場合には、臨床試験の中止などの改善命令や罰則規定を設ける。法制化により、臨床研究の不正に歯止めをかけるとともに、適切な産官学連携の推進が期待される。(望月英梨)法制化をめぐる議論は、ARB・ディオバン(ノバルティスファーマ)の臨床研究でのデータ改ざんや不透明な多額の資金提供が明るみになったことを踏まえて進めら...