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EMA FIH試験ガイダンスを改定へ

公開日時 2016/07/29 03:50

欧州医薬品庁(EMA)は7月21日、ファースト・イン・ヒューマン(FIH)試験における被治験者の安全性の一層の確保を図るため、FIH試験ガイダンスの改定を決め、改定に関するコンセプト・ペーパー(CP)を公表した。CPでは、FIHの設計や開始を承認する要件などを定めた2007年のガイダンスを、近年のFIHの進展を考慮して改定することをうたっている。

EMAは、今年1月にフランスのレンヌで発生した、鎮痛剤に関するフェーズ1試験で死亡例が出たことなども考慮に入れ、安全性確保に万全を期す考えを反映したいとしている。

FIHの現状をみると、統合的なアプローチに向けて進化してきている。試験実施者は、単一プロトコールによる各段階の試験(例:単回漸増用量および反復漸増用量試験、食物相互作用試験、年齢別試験など)を実施している。これらの試験では、各段階で取得されたデータを基礎に、次の段階に対して暫時進行する決定を行う構造的アプローチを必要としている。このようなアプローチが、当該薬剤の特異性、作用機序および適応症の設計を可能にしている。

単回漸増用量試験は、安全性を評価する目的で治験参加者の小集団の被験者に単回用量を投与、この結果が肯定的ならば次の集団の参加者にはより高用量の単回投与をするものである。反復漸増用量試験は、被験者に1週間に1日2回など複数回の治験薬投与を行い、被験者の次の集団では、前の集団で安全性・忍容性が受け入れられたとして、高用量を投与する試験である。

CPは、各国規制当局の臨床試験の専門家を含めてEUから幅広く専門家を募り作製され、ヒト医薬品委員会(CHMP)によって承認されたものである。EMAは同日、CPについて関係者からの意見募集を開始、16年9月30日に締め切る。CPに対する意見に基づき、FIH改定ガイドライン案を今年末までに発表する計画だ。

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