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厚労省医薬局安全対策課 バイエル薬品に対して副作用報告遅延の原因について報告命令

公開日時 2017/05/30 03:52

厚労省医薬・生活衛生局安全対策課は5月29日、バイエル薬品に対し、抗凝固薬・イグザレルトをめぐる12例の副作用報告遅延の原因等に関する報告を7月31日までに行うよう命令した。同時に、同社の製造販売するすべての医薬品も対象とし、調査、報告するよう求めた。


バイエル薬品は先週26日に、MRなどの不適切なカルテ閲覧に端を発した抗凝固薬・イグザレルトのアンケート調査に関連し、12例の副作用報告遅延があったことを厚労省に報告した。この12症例とは、2012~13年に宮崎県内の診療所、えとう循環器科・内科で、受診患者を対象に行われた「抗凝固薬の服用に関するアンケート」の回答に含まれていたもの。


アンケートの調査票では、「お薬を飲んでいて何か気になる点はありますか(複数選択可)」との問いに対し、①鼻血や皮下出血が起こりやすい、②胸焼けが起こる、③胃腸の症状が起こる(痛い、熱い、むかむかするなど)、④湿疹など皮膚症状がでる、⑤頭が痛くなる、⑥その他-の6項目に及ぶ選択肢を示し、「その他」については患者からの自由記載による回答を求めていた。


バイエル薬品は、当該問題に関し、外部専門家を交えた調査過程で今回の副作用症例を確認した。今回問題になった副作用報告の遅延症例は、ここに記載された一部という。同社は副作用12症例の種類や内訳など詳細など明らかにしていないが、当該アンケート調査の結果を用いて作成された論文「抗凝固療法中の心房細動患者における服用方法の嗜好性とアドヒアランスへの影響-アンケート調査からの考察」(Progress in Medicine 2013年12月号掲載 現在論文取り下げ)や、バイエル薬品が制作した社内資料(説明会資料)には、アンケート調査に基づく集計結果を調査票の選択肢(6項目)ごとに例数で表記している。このため、当該アンケート調査や説明会資料の作成などにかかわった本社のマーケティング部やメディカル・アフェアーズ本部もこの状況を当初から把握していたものとみられる。


◎全医薬品を調査 7月31日までに報告命令


厚労省安全対策課は、今回の副作用報告遅延を重くみている。今回問題となった抗凝固薬・イグザレルト以外に、バイエル薬品の製造販売する全ての医薬品を対象に、「医薬品医療機器等法第68条の10第1項に基づく厚生労働大臣への報告が行われていない又は遅延した症例の有無」を調査し、遅延した原因等について、7月31日までに報告するよう命じた。



 

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