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ミクス編集部・2017年MR数アンケート MR数減少なお続く

公開日時 2017/06/01 03:52

ミクス編集部が製薬企業を対象に行った2017年MR数アンケートで、MR数は減少傾向が続いていることが明らかになった。2015年以降比較可能な61社のMR数を集計したところ、16年調査の1000人超の減少に続き、今回の17年調査も400人超の減少だった。下げ幅は緩やかになったが、長期収載品の凋落加速に加え、薬価の毎年改定、新薬のスペシャリティ化、地域医療構想の実施による地域医療提供体制の見直しで、MR数をはじめとする営業体制の見直しはこれからといえる。

文末の関連ファイルから、内資系、外資系別のMR数上位10社の資料をダウンロードできます(6月1日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツとなります)。調査結果の詳細は6月1日発売のミクス6月号に掲載しています(こちら)。

アンケートは95社を対象に行い、77社から回答を得た。15年~17年で比較可能な61社に絞って見ると、15年は633人減(5万1858人)、16年は1403人減(5万0455人)、17年は421人減(5万0034人)で、この間に約2500人減少していた計算になる。降圧薬など生活習慣病薬などブロックバスター、大型主力品の特許切れで、営業にかつてほどのMR数を必要としなくなったうえ、売上減少で企業で最も人数が多いMRが経営課題となり、MRはターゲットにされてきた。

外資での減員が顕著だ。13年調査と比較すると、ファイザー、ノバルティス、サノフィなどは数百人減っている。ファイザーは3000人体制だったが、17年調査では2408人。減少傾向だが、新卒採用の抑制と退職者、メディカルなど他部署への異動によるものと説明している。ノバルティスは、2300人体制が今回約1800人。前年調査と比べても約100人減だが、「減少傾向にあるが、自然減や他部署への異動によるもの。16年1月に行った転身支援プログラムは管理職が対象で影響していない」としている。サノフィは、最主力品のブラピックスの特許切れもあり、1500人体制は1000人を切っている。今回150人減の1600人となったアストラゼネカは、16年と17年の間に早期退職プログラムを実施したが、同社は「プログラムを実施したことは事実だが、減員に何が影響したのかは申し上げられない」としている。

内資は13年以降で見ると、二大主力品のパリエット、アリセプトの特許切れ以降苦しい状況が続くエーザイの減少が著しく、約1570人体制は17年調査では約1080人。1860人体制にあった田辺三菱製薬は、国内市場の成長鈍化を見越し、早期退職募集を実施、16年3月末に634人が退職した影響の一部が16年調査で1700体制に表れており、17年調査では1600人台となった。

内資大手の第一三共、武田薬品、アステラス製薬は2000人超の体制にあるが、このまま維持できるのかは注目されているところ。アステラス製薬は、17年度の日本医療用薬事業の売上は前年度に比べ13.6%の減収の見通し。主に17年に後発医薬品(GE)が参入する主力のARBミカルディスファミリー(単剤、配合剤)の400億円以上の減収を見込むためだ。18年度には骨粗鬆症治療薬ボノテオが特許切れを迎え、厳しい環境が続く。MRを含む人員削減の可能性について畑中好彦社長は、「MR数は、製品ポートフォリオや新発売品の状況等をみながら、最適化を常に考えていくのが従来からの方針」と述べ、新薬の成長次第との考えだ。第一三共は17年に主力品のARBオルメテックにGEが参入するが、眞鍋淳社長は20年度までの中期経営計画中はMR数を維持の姿勢にある。

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