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厚労省保険局 医療保険の中期的論点に高額薬剤、地域別診療報酬の設定など提示

公開日時 2018/04/20 03:51

厚生労働省保険局は4月19日、社会保障審議会医療保険部会(遠藤久夫部会長)に中長期的な視点に立った医療保険制度に関する論点を示した。これまでの医療保険制度の議論は「高齢者の急増」が課題だったが、2025年以降は「現役世代の急減」へと局面が変化すると指摘。給付と負担の姿を幅広く共有することが重要とした。具体的な議論の論点として、①高額薬剤・医療技術への対応、②地域別の診療報酬の設定、③予防・健康づくりの推進、④医療費の動向に応じて給付率を調整する-をあげた。


政府部内で2025年度以降を見据えた社会保障制度改革の議論が始まった。4月11日の財政審財政制度分科会、翌12日の経済財政諮問会議に続き、19日には厚労省が社保審医療保険制度部会に改革の論点を示した。この背景にあるのが、2025年以降の日本の人口構造だ。現役世代の人口が急減し、支え手が減少する。その時の給付と負担をどうバランスするかが課題となる。さらに、2030年を境に人口要因だけ考えれば、マクロの医療費が減る一方で、「急速な技術の進歩に対応して、技術革新と保険制度との調和をどう図るか、といった課題がクローズアップされる」(鈴木俊彦厚労省保険局長・4月1日付Monthlyミクス誌インタビューより)ためだ。


◎高額薬剤・医療技術は「保険適用」の基本原則堅持 費用対効果で適正価格設定


この日の医療保険部会で保険局は、高額薬剤・医療技術の対応について、「有効性や安全性が確認された医療であって、必要かつ適切なものは保険適用する」ことの基本原則を堅持しつつ、効能追加などへの迅速対応や、費用対効果評価の本格実施などにより、「適切な価格設定を行う努力を重ねていくことが適当ではないか、との見解を示した。がんゲノムや再生医療、遺伝子治療、核酸医薬、CAR-T療法など新たなイノベーションが誕生することを想定し、こうした技術と保険財政のバランスをいかに図るかを今後の課題にあげている。


◎地域別の診療報酬も論点に


「地域別の診療報酬の設定」も論点にあげた。医療費適正化の実効性をあげるためには、地域の医療費の状況や課題を把握・分析し、地域関係者の議論も踏まえ、具体的対策を検討する必要があるとした。厚労省は2018年4月~23年3月を計画期間とする「第3期医療費適正化計画」をスタートさせたところ。


厚労省は3月29日付通知で、都道府県に対し、医療費適正化計画の達成状況について実績評価を行うことを求め、その上で必要となる具体的な施策・取り組みを検討し、保険者・医療関係者が参画する保険者協議会での議論を踏まえ、地域別の診療報酬について国に意見を提出できるとした。厚労省はまた、都道府県の意見を踏まえて、中医協における諮問・答申を経て検討するとしている。


なお、地域別の診療報酬の活⽤例については、11日開催の財政審財政制度分科会に財務省主計局が資料提示している。それによると、①医療費の伸びが高く住⺠の保険料負担が過重となる場合における診療報酬1点単価の調整、②⼊院医療費の地域差是正等の観点からの、特定の病床が過剰な地域における当該⼊院基本料単価の引下げ、③調剤業務の需要に⾒合わない供給増(薬剤師や薬局数の増加)が生じた場合の調剤技術料の引下げ-などをあげている。

 


 

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