市場拡大再算定13成分 リクシアナ・エンレストに特例価格調整 改定時加算は13成分、新ルール適用も
公開日時 2026/01/19 04:51
厚労省は1月16日の中医協総会に、市場拡大再算定の対象品目が13成分31品目であることを報告した。特例拡大再算定改め、持続可能性特例価格調整として年間販売額1500億円超に抗凝固薬・リクシアナ錠(第一三共)、1000億円超に降圧薬・エンレスト錠(ノバルティスファーマ)が該当した。一方、改定時加算の対象品目が13成分24品目あることも報告された。抗がん剤・ビロイ点滴静注については、国内で収載後に「CLDN18.2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌」の標準的治療法となったことから、26年度薬価制度改革の新ルールを適用。5%の加算となったことも報告した。
◎レキサルティ、スキリージ、サークリサ、ダラキューロ、ジャカビ、イラリスなど対象に
市場拡大再算定の対象品目は、13成分31品目。類似薬効比較方式で、効能効果などによる市場規模の拡大で対象となった品目は、抗精神病薬・レキサルティOD錠(大塚製薬)脂質異常症治療薬・パルモディア錠・XR錠(興和)、乾癬治療薬・オテズラ錠(アムジェン)、抗がん剤・セムブリックス錠(ノバルティスファーマ)、乾癬治療薬・スキリージ皮下注オートドーザー(アッヴィ)、サークリサ点滴静注(サノフィ)、抗がん剤・ダラキューロ配合皮下注(ヤンセンファーマ)、抗がん剤・パドセブ点滴静注用(アステラス製薬)の7成分。原価計算方式で、市場規模の拡大を理由として対象となった品目が、骨髄線維症治療薬・ジャカビ錠(ノバルティスファーマ)、慢性特発性血小板減少性紫斑病治療薬・ロミプレート皮下注(協和キリン)、イラリス皮下注射液(ノバルティスファーマ)の3成分が対象となった。
ノバルティスファーマのセムブリックス錠が「成人と小児の同時開発に係る加算」、ヤンセンファーマのダラキューロ配合皮下注が「真の臨床的有用性の検証に係る加算」の要件を満たしていることから、いずれも再算定は緩和される(A=5)。
◎類似品5成分 共連れ廃止後新ルール適用でNDB使用量把握へ
26年度薬価制度改革で、市場拡大再算定、持続可能性特例価格調整のいわゆる“共連れ”が廃止されることで、今改定で再算定の対象とならなかったのは5成分。
セムブリックス錠の類似品として、ボシュリフ錠(ボスチニブ水和物、ファイザー)、アイクルシグ錠(ポナチニブ塩酸塩、大塚製薬)の2成分、スキリージ皮下注オートドーザーの類似品として、オンボー(ミリキズマブ(遺伝子組換え)、日本イーライリリー)、トレムフィア(グセルクマブ(遺伝子組換え)、ヤンセンファーマ)の2成分、サークリサ点滴静注とダラキューロ配合皮下注の類似品としてダラザレックス(ダラツムマブ(遺伝子組換え)、ヤンセンファーマ)。類似品については、「効能追加等の有無に関わらず、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)により使用量を把握し、薬価改定以外の機会も含め、市場拡大再算定又は持続可能性特例価格調整を実施する」とされており、今後NDBで使用量が把握されることになる。
◎ビロイに標準治療加算による加算を初適用 改定時加算対象は13成分24品目
24年度薬価改定から加算の柔軟な運用が行われており、今回も改定時加算の対象品目についても報告された。対象成分は13成分24品目。
26年度薬価制度改革では、薬価収載後に新たに国内の診療ガイドラインで標準的治療法となったと評価できる場合は、薬価改定時に加算を適用するとの新ルールが導入される。このルールの初適用をビロイ点滴静注(アステラス製薬)が受ける。加算率は5%。同剤は欧米に先行して国内で承認を受け、効能・効果である「CLDN18.2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌」は収載時に国内の診療ガイドラインに記載がなかった。このため、有用性加算の「ハ:治療方法の改善(標準的治療法)」の適用を受けていなかった。今回、胃がん治療ガイドラインで標準的治療法と記載されたことを受け、加算の要件に該当すると判断された。
真の有用性加算を取得したのは、2型糖尿病治療薬・リベルサス錠(ノボ ノルディスク ファーマ)、抗がん剤治療薬・イムデトラ点滴静注(アムジェン)の2成分でいずれも5%の加算を受ける。
迅速導入加算は、2成分。トランスサイレチン型心アミロイドーシス治療薬・アムヴトラ皮下注シリンジ(Alnylam Japan)、抗がん剤・イミフィンジ点滴静注(アストラゼネカ)でいずれも5%の加算を取得した。
小児加算が適用されるのは5成分。このうち、加算率が20%となったのが、抗ウイルス薬・プレバイミス点滴静注(MSD)、加算率が15%となったのが、肺動脈性肺高血圧症治療薬・ウプトラビ錠(日本新薬)、抗ウイルス薬・プレバイミス錠240mg(MSD)、加算率10%が潰瘍性大腸炎治療薬・リアルダ錠(持田製薬)、加算率5%が便秘症治療薬・マグミット錠(マグミット製薬)。
希少疾病の効能追加等に係る加算により、改定時加算を受けたのが3成分。いずれも加算率は15%で、C3腎症治療薬・ファビハルタカプセル(ノバルティスファーマ)、眼科治療薬・バビースモ硝子体内注射液・注射用キット(中外製薬)、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎治療薬・ヒフデュラ配合皮下注(アルジェニクスジャパン)。