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2026年市場予測 血友病治療薬市場は900億円超に 年4%前後で成長

公開日時 2018/09/04 03:52

富士経済はこのほど、血友病治療薬市場が毎年4%前後で成長し、市場規模が2026年に900億円を超えるとの市場予測をまとめた。高齢化の進展や、半減期延長型遺伝子組換え製剤の登場で定期補充療法を行うケースが増えていることに加え、治療効果を弱めるインヒビター(=中和抗体)が発生しないといった特長がある新薬へムライブラの今後の市場浸透が、血友病治療薬市場の拡大に寄与するとしている。

文末の「関連ファイル」に、血友病治療薬市場の26年までの市場規模予測をまとめた資料を掲載しました(9月4日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。

調査方法は同社専門調査員による参入企業や関連企業などへのヒアリングや文献調査などをもとにまとめたもの。調査期間は18年5月~7月。

同社の分析によると、血友病治療薬の市場規模は17年実績が625億円、18年見込が683億円となる。これは前年比9.3%増となる。そして、19年に712億円(前年比4.1%増)、22年に802億円(同2.0%増)と推移し、26年に932億円(同4.0%増)になると予測した。26年の市場予測は17年実績比で49%増となる。

同社は、「今後は、既存薬と比べ薬価が高いへムライブラを中心とした新薬の比率が高まっていくとみられ、市場拡大が予想される」としている。

へムライブラ(一般名:エミシズマブ、中外製薬)はファーストインクラス薬で、1つの抗原に結合する従来の抗体薬とは異なり、Y字型の抗体の2本の腕がそれぞれ異なる抗原と結合する「二重特異性抗体」と呼ばれるもの。現在、▽インヒビター非保有の血友病A患者に対する適応追加▽インヒビターの有無にかかわらず、最大で4週間に1回の投与を可能にする用法用量追加――がそれぞれ承認申請されており、これらが承認されれば、同剤の使用が一気に拡大するとみられている。

インヒビターの発生確率は5~10%未満とされるが、ひとたびインヒビターが発生すると第VIII因子の補充療法の効果が減弱するおそれがある。インヒビター保有例では、出血時には高用量の第VIII因子製剤投与によるインヒビター中和療法、非出血時の予防的治療としてはバイパス止血製剤の定期的な投与などが行われる。ただ、バイパス止血製剤の定期投与は1日おきの静脈内注射を必要とするなどの課題がある。

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