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がん領域の国内抗体医薬品市場 29年に1兆円突破、24年比で約2000億円増 ICIやADCが市場けん引

公開日時 2025/06/06 04:51
国内のがん領域の抗体医薬品市場が2029年に1兆円を超える――。このような市場予測を富士経済がまとめた。24年の市場規模は8019億円だったため、29年までに約2000億円伸びることになる。富士経済はキイトルーダやオプジーボに代表される免疫チェックポイント阻害薬(ICI)やエンハーツなどの抗体薬物複合体(ADC)が市場をけん引すると分析した。また市場予測の最終年となる34年には市場は1兆2000億円近くまで拡大すると予測した。30年頃にICIの特許満了・バイオシミラーの参入が見込まれる一方、現在開発中の新薬上市などもあり、市場は力強く成長するとしている。

文末の「関連ファイル」に、がん領域の抗体医薬品や、第二世代抗体医薬品(ADC、二重特異性抗体)の市場予測をまとめた資料を掲載しました(会員のみダウンロードできます。無料トライアルはこちら)。

富士経済によると、がん領域の抗体医薬品市場は24年が8019億円、25年見込が8127億円(前年比1.3%増)となるなか、26年~29年は毎年約5~7%成長すると分析した。市場規模は27年に9000億円台にのり、29年には1兆282億円と1兆円の大台にのると予測した。

30年以降はICIの特許切れにより市場成長は3%前後に鈍化するものの、それでも予測最終年の34年は1兆1896億円(24年比48.3%増)になる見込みと分析した。オプジーボの製造販売元の小野薬品は、同剤は31年に日本で特許切れを迎えることを明らかにしている。

◎第二世代抗体医薬品 34年に6000億円台に 24年比で3.1倍

富士経済は、ADCや二重特異性抗体といった第二世代抗体医薬品の市場予測もまとめた。疾患領域は、主にがん領域や眼科領域となる。同社は、第二世代抗体医薬品市場は32年まで毎年10%以上成長すると分析。24年の市場規模は2050億円だが、28年に3000億円台、30年に4000億円台、32年に5000億円台――にのると予測した。33年及び予測最終年の34年とも1ケタ台後半の成長率となり、34年には6319億円と6000億円台にのると分析した。

同社は、「企業による積極的な情報提供活動や適応拡大などによりエンハーツなどが市場拡大をけん引している」としたほか、「後期段階の開発品が多数あり、今後の製品化が予想される。特に28年から29年頃に新薬の発売が相次ぐことから34年は24年比で3.1倍が予想される」とコメントしている。

この調査は、富士経済専門調査員による参入企業や関連企業・団体などへのヒアリング、及び関連文献調査、社内データベースを併用して行った。調査期間は25年4~5月。
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