小野薬品 抗CD47抗体を導入、開発へ 新たながん免疫チェックポイント阻害薬
公開日時 2019/07/16 03:50
小野薬品は7月11日、米Forty Seven社が血液がんを中心に抗がん剤として開発を進める抗CD47抗体「5F9」について、日本、韓国、台湾、ASEAN諸国での独占的開発、商業化する契約を締結したと発表した。マクロファージ上のSIRPαとがん細胞上のCD47の結合が結合すると、がん細胞は貪食回避シグナルを発し、マクロファージによる貪食から逃れることが知られている。「5F9」は、両タンパク質の結合を阻害し、貧食回避シグナルを無効化する免疫回避機構を標的とした新たな薬剤として期待される。小野は、新たながん免疫チェックポイント阻害薬として開発する。
小野によると、海外では非ホジキンリンパ腫を対象とした治験が最も進み、フェーズ2。そのほか骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病、卵巣がん、大腸がんを対象に開発されている。小野は、日本などでの開発計画は今後検討する。
契約締結により小野は、契約一時金として17億円、開発の進捗や売上高に応じたマイルストンとして総額で最大112億円を支払う。また、ロイヤルティとしてうりあげだかに応じて10%台後半から20%台前半を支払う。