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日医工 12成分15品目「承認規格等に適合せず」自主回収 原因について社内調査中

公開日時 2020/04/09 04:52
日医工は4月7日、同社が製造する12成分15品目を自主回収(クラスⅡ)すると医療関係者への周知を開始した。回収の内訳は、①安定性モニタリングにおいて承認規格に適合しないもの「8成分9製品」、②出荷時の定量試験で実態と手順に齟齬が生じていたもの「2成分3製品」、③出荷試験の溶出性で社内規格を下回る製品が出荷されていたもの「1成分1製品」、④安定性モニタリングにおいて定量試験および純度試験(類縁物質)が承認規格に適合しないもの「1成分2製品」-あった。自主回収する製品の業績影響は、売上高の1%程度としている。なお、承認規格に適合しなかった理由については、社内調査中としている。

同社は2017年12月に富山第一工場に経口製剤棟の「Obelisk棟」を竣工したのをきっかけに、製造品の安定性モニタリングを実施。その結果、一部製品に承認規格に見合わないものが見つかり、今回の自主回収に至った。回収期間は4月7日から5月29日まで。自己回収製品の出荷時期で最も古いものはランソプラゾールカプセル15mgで、17年9月26日~10月24日。同社は、代替品(一部製品は別ロット)への切り替えに関する情報を医療関係者に提供している。

◎安定性モニタリングで承認規格が適合せず ATP腸溶錠、グリメピリド錠など

安定性モニタリング(9か月、12か月、24か月時点)において承認規格が適合しなかったものは、①ATP腸溶錠20mg(24か月時点、溶出試験が承認規格に適合しない)、②グリメピリド錠1mg(12か月時点、溶出試験が承認規格に適合しない)、③セファクロルカプセル250mg(24か月時点、純度試験(類縁物質)が承認規格に適合しない)、④セフテラムピボキシル細粒小児用10%(24か月時点、純度試験(類縁物質)が承認規格に適合しない)、⑤テオフィリン徐放錠100mg(12か月時点、溶出試験の2時間経過時点の溶出性が承認規格に適合しない)、⑥テプレノンカプセル50mg・同細粒10%(長期安定性試験ならびに安定性モニタリングにおいて定量試験が承認規格に適合しない)、⑦ニコランジル錠5mg(12か月時点、定量試験または製剤均一性試験が承認規格に適合しない)、⑧ベタヒスチンメシル酸塩錠6mg(9か月時点、純度試験(類縁物質)または溶出試験が承認規格に適合しない)-。

◎出荷時の定量試験で実態と手順に祖語 メキシレチン、ランソプラゾール

出荷時の定量試験で実態と手順に齟齬が生じていたものは、①メキシレチン塩酸塩カプセル50mg、②ランソプラゾールカプセル15mg、③ランソプラゾールカプセル30mg-。また、出荷試験の溶出性で社内規格を下回る製品が出荷されていたものはオルメサルタンOD錠20mgだった。

◎プラバスタチンナトリウム5mg、同10mg 当該ロットが承認規格に適合せず

このほか、プラバスタチンナトリウム5mg、同10mgについては、安定性モニタリング(24か月時点)について、定量試験および純度試験(類縁物質)が承認規格に適合しない結果が得られた。これを受けて参考品を調査したところ、当該ロットについては承認規格に適合していない結果が得られたため、当該ロットを自主回収することにした。
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