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【FOCUS 早く外勤したいと思うMRへのメッセージ】

公開日時 2020/05/25 04:53
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う在宅勤務は、長い企業で約3か月超に及んだ。MRも外勤自粛を強いられ、これまで経験したことのない日々を過ごした。テレワークという聞き慣れないものに戸惑いながら、Web会議システムを使ったコミュニケーションを経験した。ときに社内研修でリモートアクセスの方法を学び、一方で同僚や会社の仲間とテレワーク呑み会などを行った。政府の緊急事態宣言が解除されるのを待っていたかのように、多くのMRが再び病院を訪問し始めるだろう。ただ、一歩踏みとどまって欲しい。在宅勤務で経験した事をこれからのMR活動にどう活かすべきか-。いま考える時だ。(Monthlyミクス編集長 沼田佳之)

新型コロナの登場で日本全国に配属されたMRがこの機会に在宅勤務を経験した。病院や薬局への訪問を控えるよう本社から指示がでる。この瞬間からFace to Faceの活動が封印された。と同時に、多くのMRが自身の活動を見直すきっかけが生まれた。在宅勤務が始まったころはメールで医師や薬剤師にコンタクトできた。その結果、医師から誘いをもらえるMRは、それでも病院を訪問できた。ところが4月7日に緊急事態宣言が発令されると、病院や診療所、薬局からMRの訪問を完全に控えるよう要請を受ける事例が見られた。一部企業は緊急事態宣言後に、医療者へのメール送付も一時見合わせるなどの対応を取った。

医師や看護師もこの間、感染リスクとの背中合わせで新型コロナとの闘いに挑んでいた。まさに医療現場は戦場と化し、MRの訪問を受け入れるような余裕など全くなかった。私自身もこの間の取材で医療現場における新型コロナ対応の厳しさを痛感した。国民もまた、医師など医療従事者の奮闘ぶりを目の当たりにし、自分たちの住む街の医療が崩壊するのではとの報道がお茶の間の話題にもなった。ここまで医療の問題が一般国民レベルで論じたことは、これまでなかったのではないか。

◎知事も自治体も地域住民も、こんなに地域医療のことを考えたのは初めてだ

我々は、病気になれば医療機関を受診し、医薬品を処方されるのが当たり前のように感じている。そこに安心、安全の医療保険制度が存在していると誰もが信じていた。ところが、TVや新聞は、院内感染に伴う診療所の閉院や、病院の病棟閉鎖などのニュースを連日報道していた。もし医療崩壊が起きた時に地域住民はどうすべきか。知事は頭を悩ませ、多くの地域住民が不安感を募らせた。この数か月間の新型コロナが巻き起こした騒動は、地域医療というものに、大きな課題を投げかけたと言える。

在宅勤務を経験したMRの皆さんも同じようなことを感じたのではないか。MRは外勤自粛を強いられるなかで、自分自身の責務をどれだけ果たせただろうか。Web会議システムを使って医師とコンタクトしたMRの話も聞いたが、少なからず、これまでFace to Faceを基本としたMR活動とは異なるスタイルへの転換に戸惑いを感じたMRも多かったのではないか。また、こうした事態を経験することで、MR活動そのものに変革の波が迫っていることを実感したMRも多い。

◎MRが訪問する医療機関はダメージを受けている

いま医療従事者は新型コロナとの闘いを征し、第1波の感染拡大の収束に一歩近づいている。ただ、新型コロナで医療機関も多くの犠牲を強いられたことを忘れてはならない。外出自粛で様々な産業が影響を受けたのと同じように、医療機関も少なからず影響を受けた。外出自粛は新型コロナ以外の一般患者の受診を思い止まらせた。感染リスクを避けるために、患者の一部は医療機関の受診を控えた。一方、新型コロナ患者を受入れた病院は、院内感染を防ぐために、病棟の閉鎖を余儀なくされ、さらに一般患者の手術や入院の延期などを決断した。その意味で診療所も病院も経営面では大きなダメージを受けている。さらに、多くの医療者は今秋から冬にかけて、新型コロナの第2波が到来することを警戒しており、そのための備えを早めに対応する必要があると強く認識している。

MRの皆さんは在宅勤務が長期に及んだために、こうした医療関係者の肉声や温度感に触れる機会が少なかったと思う。緊急事態宣言はすでに多くの地域で解除され、最後に残った北海道と首都圏も解除される見通しだ。

◎早く外勤したいだろうが、ここは慎重になって欲しい

まもなくポストコロナの時代を迎える。多くのMRが長期の在宅勤務でストレスが溜まって、早く外勤したいと思うだろうが、ここは慎重になって欲しい。まずは、自分の担当地域の医療関係者の温度感を探ってみて欲しい。感染リスクという最強の敵と闘った医療者だからこそ分かる新型コロナの課題に触れて欲しい。直面する医療現場の課題を理解し、そこで何ができるかを考えて欲しい。

その際、重要なのは、これまでと同じようなMR活動で良いのかどうかを考えることだ。MR自身が新型コロナの媒介者になることは絶対に避けなければならない。緊急事態宣言が解除されても、自身が新型コロナウイルスの媒介者となる可能性は引き続き解消できない。今回の取材を通じ、医療者同士も感染リスクを回避するため、リモート(Web会議システム)でコンタクトするよう努めているとの話を聞いた。在宅勤務を解除され、いよいよMRの外勤が解禁になるだろうが、医療者がこれまでのようにFace to Faceを望むかどうかは未知数であり、むしろMR側に慎重さが求められるのではないかと思う。この在宅勤務の経験を活かすのであれば、リアル面談を行う前に、面会を希望する医師側の状況をリモートやメールでコンタクトし、確認することが求められるだろう。外勤解禁で即座に医療機関を訪問することは、逆にMR活動の印象を悪くしてしまうことを肝に銘じ、MR活動を再開すべきだ。同時にFace to face以外のコンタクトについても考え、実行するためのスキルを磨いて欲しい。新型コロナで社会構造や社会ニーズは明らかに変化した。だからこそ求められるスタイルへの転換は避けられないのだと思う。ここはポストコロナという新時代に向け、まずは慎重な対応を求めたい。

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