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成長ホルモンの服薬管理アプリ「めろん日記」一般公開 PHCとJCRファーマ

公開日時 2020/10/26 04:50
PHCとJCRファーマは10月23日、成長ホルモン治療を受ける患者の服薬アドヒアランスの改善を目指した、スマートフォンアプリケーションソフトウェア「めろん日記」の一般公開を決定したことを発表した。 電動式成長ホルモン製剤注入器「グロウジェクターL」に対応する専用アプリとなる。

「めろん日記」は、PHCおよび JCR ファーマが共同開発した成長ホルモン治療における服薬管理アプリ。2019年2月から服薬アドヒアランス低下の要因分析や、アプリの実用化に必要な情報を入手するために、臨床研究(研究代表・浦上達彦日本大学小児科診療教授)に提供している。実証実験データの収集および分析が完了し、実用化が可能と判断したことで、アプリをグーグル・プレイに公開する。

低身長症患児への成長ホルモン治療では、継続的な成長ホルモン製剤の皮下注射が必要となり、服薬アドヒアランスを維持することが重要になる。一方で、治療対象となる年少患児の注射に対する恐怖心や嫌悪感が強く、注射を行う保護者への負担も大きいことから、服薬アドヒアランスの低下と患児のQOLへの悪影響が懸念されている。

患児の注射に対する精神的な負担を軽減することで服薬アドヒアランスを向上させるとともに、医療従事者や保護者にとってさらに利便性の高い医療サービスが求められている。

グロウジェクターLは、JCRファーマが製造販売する遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト皮下注」専用の電動式医薬品注入器。PHCが製造販売する注射の有無・投与履歴を本体内部に記録することが可能となる。

「めろん日記」は、グロウジェクターLに保存された成長ホルモン製剤の投与履歴を無線通信によってスマートフォンに送信することで、手入力作業を行うことなく、投与時間や投与回数を含む詳細 な投与履歴の確認をより簡単に実施できる。公開データから自動で成長曲線を作成し、投与履歴と合わせてクラウドサーバー上に保存されるため、患児と保護者は、治療状況や成長記録をいつでも確認でき、診察時にスマートフォンの画面を介して医師に共有することができる。

さらに、患児の注射に対する緊張感の緩和を目的とした「お楽しみ機能(患児がアプリ上でアバター(自分の分身となるキャラクター)の洋服などのパーツを取りかえたり、アバターを介して他の患児と日々の治療についてコミュニケーションを行うなどの機能)」が楽しめるなど、服薬アドヒアランスの向上を促す。

PHCの徳永博之取締役・診断薬事業部長は、「患者や家族の医薬品の皮下注射に伴う負担の軽減と、より効果的な投薬治療につながるものと期待している」と述べている。JCR ファーマの芦田透常務取締役経営戦略担当は、「成長ホルモン治療をさらに効果的なものにするIoT時代のヘルスケアにおけるデジタルトランスフォーメーションの実例になると期待している」としている。
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