日墺文化協会会員（株）ABC古川 隆フィアカー（Fiaker）というものをご存じでしょうか。ウィーンでは馴染みの深い乗り物で、２頭立ての馬車のことを言います。今ではすっかり観光客用となってしまったフィアカーですが、自動車の普及する前は庶民のそして時として皇室や貴族の脚として活躍をしました。今回はそんなフィアカー談義です。そもそも「フィアカー」という語源はどこから来ているのでしょうか。「フィアカー」はもともとフランス語でパリの辻馬車が名前の由来らしいです。パリで最初の辻馬車がサン・フィアクル（St.Fiacre）通りではじまったからと言われています。ウィーンにはパリ、ロンドンに次いで登場して、辻馬車は公共交通機関として登録制になり1台ごとに番号が与えられていました。19世紀末から20...