大正製薬 駅改札内のOTC販売機を用いた一般用医薬品販売で「実証」 規制のサンドボックス制度活用
公開日時 2021/05/06 04:51
大正製薬はこのほど、「駅改札内におけるOTC販売機を用いた一般用医薬品販売」の実証計画が認定されたと発表した。薬剤師または登録販売者の適正な管理の下で、駅改札内に開設しているドラッグストアの店舗の一部として設置したOTC販売機で、一般用医薬品のうち第2類医薬品、第3類医薬品を販売する。政府の新技術等実証制度(規制のサンドボックス制度)に基づき申請し、4月23日付で厚労大臣、経産大臣から実証計画の認定を取得した。
「規制のサンドボックス」とは、新しい技術(IoT、ブロックチェーン、ロボット等)や新しいビジネスモデル(プラットフォーマー型ビジネス、シェアリングエコノミー等)の社会実装に向けて、期間や参加者を限定して「実証」を“まずやってみる”というもの。実証によって得られたデータを基に規制改革につなげる。事業者は、新技術等実証制度を使って実証計画を申請することができる。今回の大正製薬の取り組みは、この制度を活用したもの。一般用医薬品の販売に関する実証計画で主務大臣から認定を取得するのは、これが初めてとなる。
◎IoT化されたOTC販売機を介して販売 生活者の時間的・距離的制約を解消
駅改札内におけるOTC 販売機を用いた一般用医薬品販売の実証計画は、第2類医薬品および第3類医薬品の販売について、資格者(薬剤師または登録販売者)による店舗と同等の管理体制のもとで、IoT化された OTC 販売機を介して販売し、一般用医薬品の適切な管理および販売を実現する。これにより生活者の時間的・距離的な制約を解消するとともに、OTCへのアクセス性を改善し、セルフメディケーション意識の向上や医療費削減の一助となることなどを目的に掲げている。
◎大正製薬 「資格者が介在する形で、新技術に合わせた販売方法を実現したい」
大正製薬は今回の実証計画を通じ、「ドラッグストアと協力し、資格者が介在する形で、新技術に合わせた一般用医薬品の新たな販売方法を実現したい」と指摘。「生活者にとって一般用医薬品の利便性を向上させるとともに、健康社会のさらなる発展に貢献したい」とコメントした。