欧州製薬団体連合会（EFPIA） Japanは８月24日、新会長にサノフィ社長の岩屋孝彦氏を選出したと発表した。就任は９月１日付。現会長のハイケ・プリンツ氏（バイエル薬品社長）は10月１日付でドイツのバイエル本社に異動するため、EFPIA　Japan会長を退任する。岩屋新会長の任期は、プリンツ氏の残り任期の2021年12月31日までとなる。

◎「官民の建設的な協議をさらに推し進める」

岩屋新会長は、「超高齢社会のただ中、日本社会は多様化する医療へのニーズのみならず、パンデミックのような公衆衛生上の喫緊的課題にさらされている」との認識を示した。そして、「医療システムを強化し、イノベーションを促進する上で、官民の建設的な協議をさらに推し進めるために、引き続きパートナーの皆さまと緊密に連携することが重要と考えている」とし、「官民双方の経験を最大限に活かし、EFPIA の使命達成に尽力してまいる所存」と抱負を述べた。

岩屋氏は1990 年に厚生省（現厚生労働省）に入省。14年間の国家公務員としての期間に、健康局総務課や医政局経済課で医療制度政策に携わり、旧大蔵省主税局やジェトロ・ニューヨークセンターの厚生部などでキャリアを積んだ。2004年にジョンソン・エンド・ジョンソン（J＆J）日本法人に入社。12年からJ&Jグループのヤンセンファーマで、営業マーケティング事業推進本部、免疫・慢性疼痛・感染症事業本部の本部長などを歴任した。19年９月にサノフィに入社し、20年１月から現職。東京大法学部卒。53歳。

◎新副会長にノバルティス ファーマ社長のレオ・リー氏

岩屋氏は現在、EFPIA Japanの副会長を務めている。９月１日付で会長に就任することに伴い、新たな副会長にノバルティス ファーマ社長のレオ・リー氏が就任する予定。現副会長の青野吉晃氏（日本ベーリンガーインゲルハイム会長兼社長）は留任し、両氏で新会長をサポートする。