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AMED・城理事 ワクチン早期実用化へ全体像捉えた戦略的投資で支援 SCARDAで実現へ

公開日時 2021/10/18 04:53
日本医療研究開発機構(AMED)の城克文理事は10月15日、横浜市で開かれたバイオジャパン2021で講演し、新型コロナで国産ワクチンの開発が遅れた経験を踏まえ、「現場にモノが出てナンボ、という世界だ。研究から全部つないで実用性に優れたワクチンが速やかに出せる体制を支援していきたい」と述べた。国民接種というゴールには、薬効薬理から製造、臨床試験、流通など様々ステップがあるとして、全体像を見据え、このステップをつなぐようなファンディングを行う姿勢を示した。研究開発の好循環を生み出すことで、国民に迅速に優れたワクチンを届ける姿を描いた。政府は、AMED内に、平時・緊急時を通じて戦略的資源配分を行うことを目的に、「先進的研究開発戦略センター(SCARDA)」を新設することを決定しており、城理事は「AMEDはSCARDAをしっかり実現する」と強調した。

新型コロナの国産ワクチンは国民の期待が高い一方で、欧米に比べて開発が遅れたとされている。城理事は日本では感染症を専門とする研究者も少なく、十分な投資もなされていなかったと指摘。「これからいかに投資をして継続的に開発に投資していくかだと思っている」と述べた。

政府が6月に閣議決定した「ワクチン開発・生産体制強化戦略」では、「戦略性を持った研究費のファンディング機能の強化」が柱の一つとなっており、戦略的な研究費配分を行う“SCARDA”を新設することが盛り込まれた。

城理事はSCARDAについて、「緊急時において有効で安全な実用性に優れたワクチンを国民にいち早く届ける」という使命を果たすために、平時・緊急時を通じた戦略的資源配分を行うと説明した。緊急時には、準備したファンディングポリシーに基づき、迅速に研究開発を支援する。先進7か国(G7)首脳は6月に、ワクチン開発や治療法の確立にかかる期間を100日以内に短縮することを盛り込んだ宣言に合意しており、“100日ミッション”も視野に、早期のワクチン実用化を目指す。

このためには、国内だけでなく海外を含めた新規モダリティについての研究開発の最新動向や、実用化に必要なDDSやキャリア、ワクチン抗原、アジュバントなど幅広く情報収集する必要性を指摘した。海外事務所やフラグシップ拠点、国立感染症研究所、PMDAなどと連携する情報ネットワークを構築し、ネットワークを通じて情報を共有する機能の必要性を指摘した。さらに、これらの技術のエビデンスや実用性を評価し、平時からファンディングポリシーを策定する必要性を指摘した。

城理事は、「壮大な計画だが、10年間くらいを視野に入れないと、次のパンデミックの時に結局何も途中で失速してしまう。AMEDが研究分野についてはしっかり見ていきたい」と意欲をみせた。

◎接種結果のビッグデータ活用でさらに優れたワクチン開発へ 

城理事は、ゴールを“国民へのワクチン接種”に据えたときに、病原体特性に基づき、薬効薬理(非臨床)、製造(少量生産、スケールアップ)、臨床試験、製造・販売(実生産・物流)など、多くのステップがあると説明。多くが企業責任とされているが、いずれも「研究要素がある」と指摘。「研究成果をどこにつないでいくかしっかり見ていく。それをファンディングしていくことができるといい。接種の結果はビッグデータになるので、それをフィードバックするところまで持っていければいいと思っている」と述べ、接種結果を踏まえて、より有効で安全で実用性に優れたワクチンを生み出す、研究の付加価値がループし、好循環を描く構想についても言及した。

城理事は、「AMEDは自分で研究はできない。どこの研究者が何をしているか含めて教えていただき、できるだけ広く支援できればと思っている」と強調した。

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