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スズケン・宮田社長 MS機能改革含む「卸営業体制の再構築」に着手 「健康創造事業体」へ転換目指す

公開日時 2021/11/15 04:52
スズケンの宮田浩美社長は11月12日、オンライン決算説明会に臨み、MSの機能改革を目的とした卸営業体制の再構築に取り組む方針を明らかにした。MSの間接業務をダイナミックに集約するほか、デジタルサービスをはじめとする専門サポートチームがMSの業務を支援する体制を構築する。これにより医薬品卸売事業をコアとする事業体から「健康創造事業体」への転換を図る方針だ。デジタル活用では、協業企業と同社グループのサービスをシームレスに接続する「スズケンポータルサイト」の開発に着手したことを明らかにした。

同社は社内構造改革を進めており、11月11日には希望退職優遇制度に511人が応募したほか、グループの間接機能の共同化・集約化を目的に設立したスズケンビジネスアソシエ(SBA)に90人が転籍することを発表した。宮田社長は12日の会見で、「今後は本社機能の見直しを図り、卸営業体制の再構築を進め、新たな営業体制の姿を確立する」と明言した。

◎デジタルサービスで専門チームが得意先やMSをサポート

MS機能について宮田社長は、「経済合理性に基づいた価格交渉に覚悟を持って取り組むことが最重要だと考えている」と強調。「それと同時にMSが得意先へのソリューション活動に専念し、内勤などの間接業務はダイナミックに集約するとともに、デジタルサービスをはじめとする専門のサポートチームが常に得意先やMSを支えるような新たな営業体制のシフトを進めていく」と主張する。この背景には、コロナ禍に伴う患者の受療行動の変化や医療経営の悪化、薬価中間年改定の実施、さらには独禁法違反による影響など、医薬品卸売事業で過去のような収益の確保が容易ではないとの認識の深まりがある。このためグループとして、「大きな発想の転換が求められる」(宮田社長)との危機意識から、「協業企業のリソースを活用することで、健康創造にかかわる新たな機能やサービスを提供し、得意先や社会に貢献し、利益を持続的に生み出せる“健康創造事業体”への転換が不可欠だ」と強調した。

◎デジタル活用で地域・社会課題の解決に注力 ラストワンマイル流通網構築へ

デジタル活用では、処方薬の患者宅配送を手掛ける「GENie」、IoTを使った在庫・発注管理のDXソリューションを展開する「スマートショッピング」、そして「Amazon」の3社との協業による新たな付加価値サービスの創出に注力する方針を示し、地域・社会の課題解決に貢献する考えを強調した。宮田社長は、「これまでのB to Bから、B to B to Cに至るエンドユーザー向けの新たなラストワンマイル流通を構築することで、地域や社会に貢献したい」と意欲を示した。

さらに医薬品流通のバリューチェーンをシームレスに接続する「スズケンポータルサイト」の構築に着手したことを明らかにした。製薬企業、医療機関・薬局、介護・自治体、患者・生活者(ラストワンマイル)をつなぐサイトで、アプリ連携やユーザーIDの統合、データ連携も想定している。サイト開発については、パートナー企業のドクターズに監修・協力を求めているとした。
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