INES案 非常に悪い影響を製薬業界に及ぼしかねない
マクロ経済スライドは「さらに厳しい薬価制度改革」の序章と警鐘
公開日時 2021/12/01 00:00
厚生労働省前医政局経済課長(現・子ども家庭局保育課長)林俊宏氏「製薬企業の立場で考えたときに、非常に悪い影響を及ぼしかねない」――。新時代戦略研究所(INES)が提案した、薬剤費マクロ経済スライドを柱とした提案について、厚生労働省の林俊宏・前医政局経済課長(現・子ども家庭局保育課長)はこう警鐘を鳴らす。財務省主計局は財政制度等審議会で、薬価総額のマクロ経済スライドの導入は「十分考慮に値する」と提案しており、状況は急激に変化している。マクロ経済スライドを導入すれば、長期収載品や後発医薬品への影響だけでなく、「新薬収載の抑制や、新薬の薬価の抑制、市場拡大再算定の強化、調整幅の廃止など、さらに厳しい薬価制度改革を求められることが目に見えている」と指摘する。本誌は林前経済課長に緊急インタビューを行い...