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日本イーライリリーと田辺三菱製薬 GIP/GLP-1受容体作動薬・チルゼパチドで販売提携 初の協業

公開日時 2022/07/08 04:51
日本イーライリリーと田辺三菱製薬は7月7日、新規の2型糖尿病治療薬・チルゼパチド(一般名、開発コード:LY3298176)について、国内における販売提携契約を締結したと発表した。同剤は日本イーライリリーが開発している週1回投与のGIP/GLP-1受容体作動薬と呼称する新クラスの注射薬。日本イーライリリーは本誌取材に、同剤は「2型糖尿病」を対象疾患に日本で承認申請していることを明らかにした。申請年月は非開示。

今回の契約に基づき、日本イーライリリーが同剤の製造販売承認を取得後、田辺三菱製薬が流通・販売を行い、両社共同で情報提供活動を行う。

両社とも糖尿病領域に強みを持つ。営業面で協業するのは、糖尿病領域に限らず、今回が初めてとなる。日本イーライリリーは本誌取材に、田辺三菱製薬を同剤のパートナーに選んだ理由について、「田辺三菱製薬は糖尿病領域の自社オリジンの医薬品を幅広く情報提供している。チルゼパチドについても、より幅広い医療関係者に、より早く、しっかりと情報提供できると判断した」と説明した。

田辺三菱製薬は自社創製の糖尿病薬としてDPP-4阻害薬・テネリアやSGLT2阻害薬・カナグルを手掛けている。田辺三菱製薬は本誌取材に、「当社には糖尿病領域での情報提供の実績があり、幅広く迅速に情報提供できるなどの理由で今回の契約締結に至った」と話した。

◎「肥満又は併存疾患を有する過体重」で国内P3実施中

チルゼパチドは、グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)とグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の両インクレチンの作用を単一分子に統合した週1回投与のGIP/GLP-1受容体作動薬(皮下注製剤)。GIPは、GLP-1受容体作動薬の効果を補完するホルモン。前臨床モデルにおいて、GIPは食物摂取量を減少させエネルギー消費を増加させることが示されているため、体重の減少をもたらすと考えられている。GLP-1受容体作動薬と併用することで、グルコースと体重に対してより大きな効果をもたらす可能性があるという。

チルゼパチドは2型糖尿病、肥満症や過体重、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の治療薬として研究されており、日本では「肥満又は併存疾患を有する過体重」を対象疾患にフェーズ3を実施している。

なお、米国では22年5月に、成人2型糖尿病治療における血糖コントロール改善のための食事および運動療法の補助療法として承認されている。
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