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厚労省 ファイザーの生後6か月~4歳用新型コロナワクチン、オミクロン株BA.4-5対応ワクチンを特例承認

公開日時 2022/10/06 04:50
厚生労働省は10月5日、ファイザーから申請された生後6か月~4歳用の新型コロナワクチン(1価:起源株)と、オミクロン株BA.4-5対応の新型コロナワクチン(2価:起源株/オミクロン株BA.4-5)をそれぞれ特例承認した。同日開催の薬食審・医薬品第二部会で了承後、即日承認された。

◎生後6か月~4歳用ワクチン 初回免疫用で3回接種必要

生後6か月~4歳用の新型コロナワクチン「コミナティ筋注6カ月~4歳用」は、初回免疫用で、用法・用量は「1回0.2mLを合計3回、筋肉内に接種する。2回目は通常、3週間の間隔で、3回目は2回目の接種から少なくとも8週間経過した後に接種する」と3回接種する必要がある。1回接種当たり抗原量は3μgで、12歳以上用(30μg)の10分の1、5~11歳用(10μg)の10分の3となっている。

◎小児の心筋炎・心膜炎「重大な懸念は認められていない」

有効性は、海外で行われた6か月~4歳を対象とした臨床試験で、別の臨床試験における16~25 歳のデータとの比較で、中和抗体価等の免疫原性が同等であることが確認された。臨床試験成績から安全性に重大な懸念は認められておらず、心筋炎および心膜炎については、「21年12月より副反応疑い報告基準として定め、定期的な評価が行われており、5~11歳においても接種100万回あたり数件程度の発生頻度であることから、小児における心筋炎・心膜炎に関する重大な懸念は認められていない」とされた。

厚労省は部会後の記者説明会で、「オミクロン株についても効果が期待できるという評価になっている」と述べた。

◎BA.4-5対応2価ワクチン BA.1対応と同じく追加免疫用 用法・用量及び接種間隔も同じ

オミクロン株BA.4-5対応の2価ワクチンは、9月12日に特例承認されたコミナティRTU筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.1)の製造販売承認事項の一部変更について承認したもの。BA.4-5対応2価ワクチンも追加免疫用で、BA.1対応のワクチンと用法・用量は同じ。12歳以上が接種対象となる。なお、成分名は、BA.1対応が「トジナメランおよびリルトジナメラン」であるのに対し、BA.4-5対応は「トジナメランおよびファムトジナメラン」となる。

接種間隔についても、BA.1対応と同様、「通常、前回の接種から少なくとも5カ月経過した後に接種を行うことができる」とされたが、現在、接種間隔を短縮する方向で検討されており、10 月下旬までに結論を得ることとなっている。

◎BA.1対応とBA.4-5対応ワクチン どちらを打つべきか 「今あるワクチンを早く打つことが大事」

現在の流行の主流はBA.5だが、厚労省は記者説明会で「2つの2価ワクチンの効果を直接比較した臨床試験はなく、類推にはなるが、基本的には同じような効果だと考えている。その時点で接種可能なワクチンを接種していただくことが基本だろう。今あるワクチンを早く打つことが大事だ」と述べた。

なお、今回、有効性・安全性の評価は、「同一変異株内の系統間の株変更については、ウイルスの抗原性が大きく異ならないことから、株変更前後のワクチンで得られる免疫原性も大きく異ならないことが想定される」とし、BA.1 対応ワクチンにおいて、臨床データを含めた評価がなされていることを理由に、欧米と同様、臨床データの提出を待たずに行った。

このため、有効性はマウスの非臨床試験における免疫原性の評価にとどまり、安全性については「既に承認されている2価(起源株/オミクロン株BA.1)ワクチンと同じオミクロン株系統であるBA.4-5の配列を用いたワクチンであることを踏まえると、安全性に影響を及ぼす可能性は低いと考えられる」とされた。厚労省では、承認後追って臨床データの提出を求めることとしている。
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