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日医・松本会長 コロナ・インフル同時流行「発熱外来の拡充が第一」オンライン診療や検査OTC化を牽制

公開日時 2022/10/20 04:50
日本医師会の松本吉郎会長は10月19日の定例会見で、今冬の新型コロナ・インフルエンザの同時流行を見据え、「コロナ禍において医療の適切なアクセスを堅持し、国民の生命を守っていくためには発熱外来診療体制のさらなる拡充が第一だ」と強調した。政府がオンライン診療を活用する方針を示すなかで、対面診療を第一に「地域の実状において判断されるべき」と強調した。また、政府の規制改革推進会議が季節性インフルエンザ検査キットのOTC化を求める声があがっていることにも触れ、「適切ではないと考えている」と述べた。

政府の「新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォース」は、重症化リスクが低い発熱患者で、新型コロナの自己検査が陰性の場合には、電話・オンライン診療を活用する方針を打ち出していた。松本会長は、「単に同時流行というだけではなく、それぞれの地域の発熱患者数に対し、診察能力が不足する場合において、地域の実情において判断されるべき。第7波を大幅に超えるような事態に至っていない場合には、地域の医療機関を受診することが基本」との考えも示した。釜萢敏常任理事も、「直接受診してもらう方法が、最も効率よく確実だ。オンライン診療で、インフルエンザと診断し、処方するのは極めて困難であり、ごく限られた事例になるのではないか」との見解を示した。

◎季節性インフルエンザの検査キットOTC化「適切ではない」 医師は総合的に判断


季節性インフルエンザの検査キットのOTC化については、慎重な姿勢を示し、「医師による対面での診断と、医療機関での検査がやはり重要だ」との見解を示した。

松本会長は、検体採取の難しさや擬陽性、偽陰性などもあり検査だけでは限界があることを指摘。「季節性インフルエンザの治療に関しては医師による検査並びにいくつもの診断結果から総合的に判断し、治療の適応を決めている」と説明した。そのうえで、「新型コロナと季節性インフルエンザの検査結果が陰性でかつ発熱している場合、様々な原因の可能性がある。したがって慎重な対応が重要だと思う」との見解を表明。「季節性インフルエンザの検査キットのOTC化は適切でないと考えている」と述べた。

政府の規制改革推進会議では、重要課題のひとつに感染症対策を据え、「新型コロナウイルス感染症、インフルエンザの同時流⾏の可能性を踏まえ、オンライン診療の更なる活⽤促進、体外診断薬の利⽤環境整備(OTC 化等)を推進」することを年末までに検討を進める。下部組織である医療・介護・感染症対策ワーキング・グループではインフルエンザ検査キットのOTC化を求める声があがっている。
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