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田辺三菱製薬 海外子会社メディカゴの全事業から撤退・清算へ 新型コロナワクチンの商用化も断念

公開日時 2023/02/06 04:51
三菱ケミカルグループは2月3日、傘下の田辺三菱製薬の海外連結子会社であるメディカゴ社(カナダ・ケベック市)の全事業から撤退し、メディカゴの清算を進めると発表した。田辺三菱製薬が2013年9月にメディカゴを買収後、22年2月にカナダでメディカゴとして初の製品となる植物由来ウイルス様粒子(VLP)技術を用いた新型コロナワクチン「COVIFENZ」の承認を取得した。しかし、大量に商用生産することができず、発売できていない。三菱ケミカルグループは今回、COVIFENZの商用化の断念とともに、メディカゴが保有する開発品への更なる投資を継続的に行うことは困難と判断した。

田辺三菱製薬は13年9月に、約170億円(当時)を投じてメディカゴを買収した。買収当時は田辺三菱製薬がメディカゴ株式の6割を保有する形だったが、直近では田辺三菱製薬が全株式を保有していた。メディカゴの従業員数は586人。清算の具体的なスケジュールは開示されていないが、三菱ケミカルグループは「清算の手続きは、現地の法令に従って順次実施する予定」としている。

メディカゴはVLP技術を用いた新規ワクチンの研究開発に特化したカナダの医薬品会社。97年7月に設立した。開発パイプラインにインフルエンザワクチンやロタウイルスワクチンがある。
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