三菱ケミカルグループ 22年度業績予想を上方修正 ジレニアのロイヤルティとして約1260億円計上へ
公開日時 2023/02/17 04:51
三菱ケミカルグループは2月16日、ノバルティスとの間の多発性硬化症治療薬・ジレニアのロイヤルティ支払いに関する契約をめぐり、国際商業会議所がロイヤルティ支払義務は有効とする仲裁判断を示したことを受けて、2023年3月期(22年度)業績予想を上方修正した。仲裁手続きにおいて傘下の田辺三菱製薬で要した費用の一部もノバルティスが負担することとなり、結果、22年度に売上収益約1260億円、その他営業収益約30億円を計上する見込みとなった。
これにより三菱ケミカルグループの修正後の業績予想は、売上収益は4兆6400億円(直近の予想:4兆5140億円)、営業利益は2000億円(同710億円)となる。
ノバルティスが19年2月に、ジレニアをめぐる契約の一部が無効だとして田辺三菱製薬へのロイヤルティ支払い義務はないと主張し、国際商業会議所に仲裁を申立てた。仲裁廷は今年2月、ノバルティスの主張を退け、ロイヤルティ支払義務を定める規定は「全部有効」との判断を下した
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