実効性が高く医療の標準化・均てん化に寄与
国立がん研究センター東病院による遠隔手術指導(支援)
公開日時 2023/04/01 00:00
国の「遠隔手術」の位置付けが普及の鍵に国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)と鶴岡市立荘内病院(山形県鶴岡市)は昨年12月、遠隔による手術指導(支援)システムを用いて腹腔鏡下S状結腸切除術を実施した。鶴岡市立荘内病院で行われている腹腔鏡下手術の映像を、東病院の外科医がリアルタイムで確認し、口頭や図示で荘内病院の外科医を指導・支援するというもので、国内でも数少ない先駆的事例となる。ロボット支援手術の普及でスポットが当てられている遠隔手術と比べると、実施にあたってのハードルは低く、指導医や患者の双方の移動負担の軽減、手術指導・支援機会の創出など享受できるメリットは少なくない。新たな地域医療支援モデルとして定着すれば、専門医や外科医の偏在・不足に伴う地域間の医療格差を埋めていくことも期待される。...