ドラッグ・ロス解消へ 日本の治験を改革する「最後のチャンス」
日本製薬工業協会 専務理事元 厚生労働省大臣官房審議官(医薬担当) 森 和彦 氏
公開日時 2023/10/01 00:00
Interview製薬産業が取り組むべき課題と挑戦ペイシェント・セントリシティ実現で患者の治験参画を「今後数年が、日本における治験の改革を実現する最後のチャンスだと感じている」――。日本製薬工業協会(製薬協)の森和彦専務理事はこう危機感を示す。創薬の主体がアカデミアやスタートアップへとシフトする中で、希少疾患などでドラッグ・ロス拡大への懸念を示す。日本の課題と言える「治験のスピード」を改善し、患者にいち早く革新的新薬を届けるためにも、電子カルテの標準化など、医療現場のデジタル化を進め、新たな形へと変革する必要性を強調する。あわせて、患者に治験についてわかりやすく情報発信することで、ペイシェント・セントリシティを追求することの重要性も強調する。こうした取り組みを進めることで、「日本の環境は、ま...