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国立長寿医療研究センター レカネマブ治療を2月13日から開始 専用の治療室や必要な検査体制を整備

公開日時 2024/01/24 04:52
国立研究開発法人国立長寿医療研究センターは、アルツハイマー病治療薬・レカネマブ(製品名:レケンビ)による治療を2月13日から開始すると公表した。専用治療室や必要な検査体制が整ったことによるもので、受診から薬剤投与までの流れを同院のホームページ上に掲載した。治療判定に用いるアミロイドβ検査は、髄液検査ではなく、侵襲の低いアミロイドPETを推奨。レカネマブの治療適用が判定され、投与を希望した患者は初回のみ1泊入院で点滴注射を行い、2回目以後は専用に整備された第6診療棟・先端治療室で2週ごとに点滴注射を行うとした。その際の1か月あたりの患者負担額(高額療養費上限額)も明示している。

◎受診から薬剤投与までの流れを同院のHP上に公開
同院は、23年12月20日のレカネマブ発売を受け、専用の治療室(第6診療棟・先端治療室)の整備や必要な検査体制などの準備を行ってきた。1月23日に同院のホームページ上に公開した「当院を受診してから実際の薬剤投与までの流れ」によると、患者は、「もの忘れセンター」の初診外来を予約・受診する。その際、紹介状・情報提供書の持参を推奨した。

◎アミロイドβ検査 「侵襲の低いアミロイドPETを優先」

患者は通常の初診外来を受診し、その後、神経心理学的検査、脳MRI、脳血流シンチグラフィーなどの検査を1日あるいは数日に分けて実施する。レカネマブによる治療の対象と判断された場合は、アミロイドβ検査を予約する。アミロイドの蓄積はアミロイドPETと髄液検査があるが、同院では「侵襲の低いアミロイドPETを優先してお勧めする」とした。

◎適応患者は「初回のみ1泊入院」で点滴注射 2回目以降は2週ごと専用治療室で点滴注射

担当医は患者の受診時の所見と検査結果でレカネマブ投与の可否を判断し、患者に説明する。仮に、レカネマブの治療適用がないと判定された場合でも、「どのような予防策・治療法を講じることができるか」を説明する。一方で、治療適用があると判定され、投与を希望する患者への投与は、「初回のみ1泊入院」とし、点滴注射を行う。この際に副反応の発現などの確認も行う。2回目以後は専用に整備した第6診療棟・先端治療室で、2週ごとに点滴注射を行う。なお、投与開始後は脳の腫れや出血などの副反応が生じる可能性があるとし、「定期的な脳MRI検査」を実施するとした。

◎患者負担額も例示

このほか患者負担についても明示した。患者の体重が50㎏で、1回あたりの使用薬剤が「500mg×1瓶」の場合の1か月(2回分)の患者負担額(薬剤のみに費用で診療や検査等を除く)は、1割で2万2888円、2割で4万5777円、3割で6万8665円となる。高額療養費上限額は1割と2割でともに1万8000円。3割は適用無し。一方、患者の体重が60㎏で、1回あたりの使用薬剤が「200mg×1瓶」の場合の1か月(2回分)の患者負担額(薬剤のみに費用で診療や検査等を除く)は、1割で2万7466円、2割で5万4932円、3割で8万2,988円。高額療養費上限額は1割、2割とも1万8000円、3割は8万176円となる。
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