エーザイとバイオジェン 欧州連合(EU)において初の早期AD治療薬・レカネマブの販売承認を取得
公開日時 2025/04/17 04:50
エーザイとバイオジェン・インクは4月16日、早期アルツハイマー病(AD)治療薬・レカネマブについて欧州委員会(European Commission)から欧州連合(EU)における販売承認を取得したと発表した。EUにおいて販売承認を取得したアルツハイマー病の根本原因を標的とする治療剤としては初となる。エーザイの内藤晴夫CEOは、「EU各国でレケンビを必要とする早期AD当事者ができるだけ早くアクセスできるよう各国の保険償還当局や医療提供者と連携して取り組む」と強調した。
EUで取得したレケンビの適応は、「アミロイド病理が確認されたた ApoEε4が非保有またはヘテロ接合体である成人におけるアルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(MCI)または軽度認知症(総称して早期 AD)の治療」。EU加盟国全27か国に加えて、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーにも適用される。
欧州におけるアルツハイマー病に伴う軽度認知障害および、アルツハイマ―型認知症の当事者数は、それぞれ1520 万人、690 万人と推定される。
◎エーザイ・内藤CEO EUで初の早期ADの進行を抑制する治療選択肢「誇りに思う」
エーザイの内藤晴夫CEOは、「今回の承認取得により、レケンビは早期ADの進行を抑制するEUにおいて初めての治療選択肢となった。認知症領域におけるエーザイの約40年に及ぶ取り組みがこの重要なマイルストンにつながったことを誇りに思う」とコメント。
◎バイオジェン・Christopher A. Viehbacher社長兼CEO 「画期的な進歩だ」
バイオジェンのChristopher A. Viehbacher社長兼CEOは、「欧州委員会によるレカネマブの承認は世界で13番目。レカネマブはすでに米国、日本、および世界の他の地域で多くの当事者に貢献している。レカネマブは脳内のAβプラークの減少が、早期AD当事者の認知機能低下の抑制と関連していることを示した初めての治療剤。これは、過去20年間にイノベーションが殆ど起こらなかった分野における画期的な進歩だ」と述べた。