スズケン 物流センターの自動化・省人化へ NEC開発の「協調搬送ロボットサービス」導入、業界初
公開日時 2024/02/21 04:49
スズケンは2月20日、4月稼働予定の複合型物流センター「首都圏物流センター」(埼玉県草加市)の卸物流エリアの自動化・省人化に向け、日本電気(NEC)が開発した倉庫内の長距離搬送業務を自動化する「協調搬送ロボットサービス」を導入すると発表した。医薬品卸業界におけるこのロボットサービスの導入は初めてとなる。
「協調搬送ロボットサービス」は、2台のロボットがセットとなり、ユニットロード(カゴ車、平台車などの荷物搬送機器)を挟み込む形で搬送を行う。本サービスは、倉庫の天井部に設置したカメラとセンサーから得られる情報を集約し、複数ロボットを一括制御する。事前に障害物を検知して最適な経路で運搬するため、複数のロボット同士が協調して動作できるほか、人との接触事故リスクも軽減できる。さらに物量の増加に合わせ、庫内レイアウトの変更や、ロボットの増設などにも容易に対応することができる。
スズケンは本サービスの導入により、▽作業員のサポートなしで安定的に自動搬送できる、▽作業員は搬送業務にかけていた時間を、より高度な品質精度を要求される業務にシフトすることで、出荷業務における搬送作業の効率化や、搬送に関わる人の確保などにかかるコスト削減を実現する――としている。
また、両社は本サービスの導入で得られた知見を生かし、搬送効率の改善、適用可能な業務の拡大、倉庫内環境の可視化・分析などを通じて一層の業務効率化を図るなど、物流センターのさらなる自動化・省人化を目指す考え。