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オラクルの安全性監視ソリューション Safety One プラットフォーム

AI/MLやリアルワールドデータを利活用可能な次世代SaaSソリューション

公開日時 2024/04/15 09:00
提供:オラクルライフサイエンス

製薬企業にとって安全性監視は患者の安全を守るためになくてはならないものである。オラクルは自社クラウド基盤上で安全性監視のエンドツーエンドソリューションを提供している。安全性情報管理データベースのArgusやシグナル検出・管理のEmpirica Signal & Topicsは世界中の多くのメーカーに利用されている。その強みと各製品の特長、またAI/MLを活用したサービスを紹介するとともに、電子カルテメーカーのCernerを買収したことによる、今後のリアルワールドデータを活用したサービスを紹介する。また、これらのオラクルの安全性監視の取り組みや最新トピックを紹介するイベントについても紹介する。Oracle Life Sciences Connect tokyo | Oracle 日本

オラクルは自社クラウド基盤のOracle Cloud Infrastructure(OCI)でライフサイエンス領域、特に安全性監視に特化したソリューション群をSafety OneプラットフォームとしてSaaS(Software as a Service)型で提供している。Safety Oneプラットフォームは安全監視の領域に特化したエンドツーエンドのソリューションであり、安全性情報管理データベースのArgus Safety、シグナル検出・管理のEmpirica Signal & Topics、そしてAI / ML(Machine Learning: 機械学習)を用いてさまざまな定型文書および非定型文書から有害事象を自動で抽出するSafety One Intakeを提供している。さらに、BI(Business Intelligence)ツールのOracle Analyticsを標準で実装し、ユーザー自身が自由にいつでもデータ分析することができる基盤も提供している。

プラットフォームを利用することで、システム間の連携が標準で実装可能なため、カスタマイズによる連携が不要になる。例えば、ArgusとEmpiricaは標準連携しているため、複雑なカスタマイズ無しで自社安全性データベースのシグナル検出が可能である。また、システムのアップグレードやバリデーションがシンプルになることで、総所有コスト(TCO: Total Cost of Ownership)削減につながる。

オラクルは2022年、米国電子カルテ大手のCernerを買収したことにより、1億以上の匿名化されたレコードを保有している。現在はそのリアルワールドデータを活用したシグナル検出のサービスを準備している。
ここで各ソリューションの概要を紹介する。



<各ソリューション概要>
クラウド基盤:Oracle Cloud Infrastructure(OCI)
オラクルは1977年にデータベースの会社として米国で創業して以来、データベースを軸にデータマネジメントを追求してきた。現在は自社製のクラウド(Oracle Cloud Infrastructure(OCI))を展開している。堅牢なセキュリティなどが評価され、OCIは行政のデジタル化を推進するためのガバメントクラウドに選定されている。オラクルのSaaSソリューションはOCI上で稼働しており、オラクルがインフラ、ミドルウェア、アプリケーションのサービスをワンストップで提供する。
AI/MLを用いた有害事象の自動取り込み:Safety One Intake
年々、製薬企業が収集する副作用報告件数は増加しており、各社はいかに限られた人員で副作用情報を処理し、各地域における規制要件に永続的に遵守できるか対策を迫られている。オラクルはそれらのユーザーからの要望に対応するために定型的かつ作業量の多いタスクの自動化に重点を置いて製品開発に取り組んできた。


Safety One Intakeは、AI / MLを用いて定型文書および非定型文書から有害事象を自動で抽出するソリューションである。例えば、CIOMS-Iや各社のSAE FormをSafety One Intakeに取り込むと、定型的な文書の場合はOCR(Optical character recognition: 光学的文字認識)を用い、Narrativeなどの非定型的な文書の場合にはNLP(Natural language processing: 自然言語処理)を用いて有害事象情報を抽出する。有害事象と、患者の主訴や原疾患などを見分けるために文章の係り受けまで判断することができるように、事前にトレーニングされたAIモデルを搭載している。さらに、企業のデータを用いてAIモデルをトレーニングすることにより、さらに精度を高めることが可能となっている。全ての処理は自動で行われ、データ抽出後、Argusへ自動連携される。

安全性情報管理データベース:Argus
Argusは安全性情報管理データベースとして、現在、全世界で300社以上の製薬企業、CROに利用されている。日本ではArgusは40社以上で利用されており、PMDAが受領する副作用報告の約8割はArgusから提出されていると推計されている。日米欧に限らず、中国や韓国など各国の規制要件にも標準で対応している。

Argusには症例入力作業を効率化するための様々な自動化機能が実装されている。例えば、E2Bファイルのインポート、有害事象の既知未知自動判定、副作用報告書の自動スケジュール機能(当局や提携先企業への報告書をまとめて自動作成)、Auto-Narrative(テンプレートを用いて日英Narrativeを自動作成)などがあり、これらを活用することで、規制要件を遵守しつつ、症例処理の効率性を向上することが可能だ。


AI活用については、Safety One Intakeでの有害事象情報の自動抽出の他、Narrativeなどの自動翻訳機能に対応している。今後、その他のタスクについてもAIを用いた機能を開発し、順次リリースしていく。例えば、生成AIモデルを用い、より自然な言語でNarrativeを自動生成する「Gen AI Narrative」機能を近々リリース予定である。
データ分析基盤(BIツール):Oracle Analytics
Oracle AnalyticsはOracle Argus Advanced Cloudに標準で実装されるBIツールである。ユーザーはArgusのデータを必要なタイミングで、自由に参照・分析することが可能だ。Data Visualizer(DV)機能を利用して、ユーザー自身がより直感的な操作でデータを解析することができる。例えば、MRから「製品Aで有害事象Bの重篤症例と非重篤症例の割合は?重篤症例の詳細も合わせて提供してほしい」と問合せを受けた場合、DVの機能でグラフやラインリストを作成、パワーポイントに出力しMRに提供するといったことが、ほんの10分で対応できる。

安全性シグナル検出・管理:Empirica Signal & Topics
Empirica Signalは元来FDAと共同開発された製品であり、現在もFDAでの定常的な医薬品などのシグナル検出業務に使用されている。オラクルが提唱する”See what’s regulators see”のコンセプトに賛同した多くの企業に利用されている。
Empirica Signalで利用可能なデータソースには、自社安全性データベース Argusと、公共の自発的副作用データベース、FDAのFAERS、WHOのVigiBase、PMDAのJADERがある。ArgusとEmpiricaは標準で連携可能だ。


昨今、シグナル検出についても自動化のニーズが高まっており、Empirica Signalは自動アラート機能を標準でサポートした。予め設定した条件に合致した(例えば、シグナルスコアが閾値を超えた)場合、対象の製品・有害事象の組合せに対し、自動でアラートが表示される仕組みだ。
アラートのレビュー画面では、複数のデータソース(例えば、Argus、FAERS、VigiBase)を並べて表示することも可能だ(Side by Side画面)。複数の画面を行き来することなく、一つの画面で複数のデータソースの情報を参照し、評価をスムーズに実施することができる。


Empirica TopicsはGVP Module IX Signal managementで提唱されたシグナル管理ワークフローを標準でサポートしたシグナル管理ソリューションで、日本を含めた世界中の製薬企業に利用されている。全てのステークホルダーがEmpirica Topics上で作業し、副作用シグナルの情報を共有することが可能であり、Empirica Topicsで副作用シグナルに関する全ての情報を一元管理することができる。査察や監査時にシグナル管理について確認が求められた場合、Empirica Topics上で副作用シグナルをいつ誰がどのような情報を元にどんな判断を行ったのか全ての経緯を1つのPDFファイルとしてエクスポートすることが可能だ。


<今後の展望:リアルワールドデータを活用した取り組み>

ICH E2Bの進展による副作用報告の電子化、ITシステムのクラウド化、企業でのAI利活用が進むなど時代が大きく変化する中で、オラクルは最新鋭のIT技術とライフサイエンス領域での専門知識を組み合わせ、ArgusやEmpiricaの機能拡張を行ってきた。

現在はAI技術とリアルワールドデータを活用した新たなサービスの展開に向けて取り組んでいる。オラクルは2022年に電子カルテ大手のCernerを買収し、1億以上の匿名化された電子カルテデータを保有している。リアルワールドデータ活用は、自発副作用報告をベースとした従来の安全性監視を補完することができると考えており、今後オラクルはリアルワールドデータ活用にも力を入れていく。その1つとして、現在、電子カルテデータをデータソースとしてリアルワールドデータを活用したシグナル検出サービスを準備している。従来の自社安全性データベースや公共副作用デースを活用したシグナル検出からは得られなかった新たな知見をリアルワールドデータから得ることを目標にしている。

また、オラクルはFDAと共同で、NLP技術を用い、電子カルテの非構造化データ(臨床メモ)から有害事象の情報を得られるかを検証するためのプロジェクトを実施している(https://www.sentinelinitiative.org/methods-data-tools/methods/inclusion-semi-structured-and-unstructured-electronic-health-record-ehr)。これまで電子カルテの非構造化データはあまり活用できていなかったが、AI技術を用いた自動化により活用の道が開けるのではないかと期待されている。


ここまで、オラクルの安全性監視ソリューションであるSafety Oneプラットフォームの概要と今後の展望を紹介した。今後もオラクルのライフサイエンス領域でのサービス展開に注目いただけたら幸いである。

2024年5月15日(水)午後にイベントOracle Life Sciences Connect tokyo | Oracle 日本を開催します。
本イベントはオラクルライフサイエンスが開催するグローバルイベントで、それぞれの地域に特化した魅力的なセッションを数多く用意しています。
LS Connect 2024 Tokyoでは、変化し続ける臨床開発に対し、AI、クラウド、臨床開発を変革し効率化を実現するソリューションやその更なる進化、また電子カルテベンダー大手のCernerを買収したオラクルの新しい取り組みについて紹介するとともに、業界の専門家を招きPatient Centricityの取り組みについてディスカッションします。
本稿で紹介したSafety Oneプラットフォームの概要や、Oracle Analyticsのデモに加え、シミック株式会社様からArgus Cloudのマルチテナントサービス紹介、中外製薬株式会社様からArgus CloudでのRPA活用事例についてご発表いただきます。(イベント概要・参加登録方法はこちら)。是非ご参加ください。

また、オラクルのライフサイエンスにおけるその他の製品・取り組みについては「今後求められる臨床試験プラットフォームとは?」にて紹介しています。ご興味ある方はご覧ください。

問合せ先

オラクルライフサイエンス hsgbu-oracle_jp@oracle.com
Oracle Life Sciences Blog:臨床開発のイノベーション、トレンド、規制動向等を発信


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